アクアリストの皆さーん!今日も元気にフードに群がりえび玉状になったエビたちを嬉々として観察していますかー?
皆さんの素朴な悩みを、その道のスペシャリストである「チャーム先生」にズバッと解決してもらいましょう。
ビーシュリンプの色揚げ
ビーシュリンプを色揚げしたいんですけどお勧めの方法ってありますか。
ビーシュリンプのどの色を色揚げしたいのかによって必要成分が異なるから、色揚げ用エサの含有成分を見てみたらいいしょ。
ひと口にビーシュリンプと言ってもさまざまな種類のビーシュリンプがいます。
赤白ビーシュリンプ(レッドビーシュリンプ)・白黒ビーシュリンプ(ブラックビーシュリンプ)を筆頭に柄の入り方や色の出方で呼び名も変わってくるのです。ビーシュリンプを繁殖する人が気にするのは、もちろん柄の出方もさることながら、いかに鮮やかな色を出すかではないでしょうか。
各メーカーから売り出されているエビ用の餌には、さまざまな色揚げ成分が配合されています。自分の飼育しているエビの何色を発色させたいかにより必要な成分が異なるため、各メーカーのエビ用フードの成分表をよく読んで必要な成分が含有されているフード・添加剤を選びましょう。
また、エビの殻の厚みを厚くすることで色素が重なり色が濃く見えるため、エビの殻を厚くするためのフードや添加剤も効果的です。
発色させたい色 | 有効な成分 |
白色 | カルシウム・マグネシウムなどのミネラル分 |
赤色 | アスタキサンチン・ルテイン等のカロテノイド系色素 |
白色発色におすすめのフード・添加剤
赤色の発色におすすめのフード・添加剤
ブリードによる発色
とはいっても、エサによる色揚げには限界があります。
そのため白、赤(黒)の発色が強く、殻厚のある良い血統を交配していくことも非常に重要です。
ビーシュリンプは個体によっては成長に伴い、体色が色あせてしまうこともあります。この場合は、ハイグレード個体を導入して累代を重ねていくことで、より発色の良い個体が維持できるようになるでしょう。また、シャドー系のビーシュリンプを掛け合わせると色味が強くなるといわれていますので試してみるのもいいでしょう。
発色をよくする交配のポイント
別系統のオスを導入する
発色の良い別系統を交配する場合は、オスを別系統から導入するのが効果的と言われています。なぜならばメスよりもオスの方がビーシュリンプの体形がスマートでくっきりした発色になることが多く、発色の良し悪しを見るには最適だからです。また、交配に使う場合も複数のメスに掛け合わせることができるため、効率よく発色の良い血統を導入できます。
レッドビーシュリンプ(赤白)×ブラックビーシュリンプ(白黒)
レッドビーシュリンプ同士でインブリードが進んでくると、サイズが小さくなったり、繁殖能力が落ちて来たり、あるいは発色が悪くなってきたりすることがあります。その場合は白黒ビーシュリンプを交配をすると良いといわれています。というのも、白黒ビーシュリンプの方が原種に近いといわれ、活力があり、発色の鮮やかさを出したり、血統の立て直しに効果があるからです。
ただその半面、次代に生まれてくる個体(F1)はブラックビーシュリンプの表現型になります。F1同士の掛け合わせにより2代目以降にレッドビーシュリンプが誕生してくることになります。もちろん交雑をさせるため同じ血統内で、黒、茶、赤のビーシュリンプが生まれて来てしまうため、再び赤白で固定する作業が必要になり、選別もれの個体もたくさん生じてしまうことも忘れてはいけません。
白ビーシュリンプ(クリーム、スノーホワイト)との交配はNG
白ビーシュリンプを交配に使用してしまうと、白い部分の発色がぼやけたり、赤の発色がにじんでくっきりした色彩になりにくいといわれています。ビーシュリンプの色彩にこだわるならば白ビーシュリンプは交配には用いず、ブリードラインからは外す(選別する)ことをお勧めします。
色抜けに注意
そもそも色が薄い原因がストレスだった場合、環境の整備を行ってストレスを減らすことからスタートしないといけません。水質の維持・エサが十分に行きわたる程度にあるかをまず確認してください。コケを食べさせたいがために餌を抜いていると、コケが尽きた場合餓死する可能性もあります。エビ用の餌も用意しておいてください。
脱皮や抱卵のタイミングでも色が落ちることもあるため、状態確認も忘れずに。
エビチャーム先生のプロフィール
今日のチャーム先生はエビ一筋のエビ野郎、環境の変化に敏感という繊細な一面もあるアクアリスト先生です。北海道から移入分布したウチダザリガニ的なワイルド個体。時々ぽろっと出てしまう北海道弁にほんわかする生徒続出です。
好きなエビはフィッシュボーン・シュリンプなどのハイブリッドシュリンプ系なんだとか。
物腰柔らかなエビ野郎。それが今日のチャーム先生です。
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