レッドテール・キャット<熱帯魚解説>

種類解説(熱帯魚)
種類解説(熱帯魚)

飼育してみたいと憧れを集める大型のナマズ、レッドテールキャットフィッシュ。
大型で迫力があるだけではなく、ちょっと間が抜けた顔つきもまた人気の理由かもしれません。
水族館でも目にするポピュラーなレッドテールキャットフィッシュの飼育方法のご紹介をしたいと思います。

レッドテールキャットフィッシュとは

生物学データ

学名:Phractocephalus hemioliopterus

分類ナマズ目・ピメロドゥス科
最大体長120cm
食性肉食性 
分布ブラジル アマゾン川 オリノコ川

レッドテールキャットフィッシュは南米のアマゾン川、オリノコ川に生息する大型のナマズです。頭部は丸く6本のヒゲがあり、体色は背の面が黒く、お腹の部分は白いツートンカラー。幼魚期は尾が白いのですが成長とともに赤みを帯びてくることが名前の由来にもなっています。

愛嬌のある顔と丸みのあるフォルム、人に慣れて丈夫なことから人気があります。ブリードも盛んで流通する多くを占めています。
ブラック個体やプラチナ個体のほか、近年では他種とのハイブリッド個体が作出されています。

現地では「ゲームフィッシュ」としても人気があり、ブラックバス同様にキャッチ&リリースで釣って楽しまれています。


レッドテールバリエーション

色彩変異個体

ブラックレッドテール
プラチナレッドテール

ブラックレッドテールキャット:従来の白い部分がなくなり黒くなっています。

プラチナレッドテール:全身が白く美しい品種。黄色みが強い個体もいます。

どちらの品種も成熟するとひれがほんのりと赤くなります。

ショートボディタイプ

丸みのあるボディをもつ種さらに、体が短くなったタイプです。

エサを食べるとさらに丸みが強くなり、バルーンのようになります。

ハイブリッド

ミスタス×レッドテール
タイガーシャベルノーズ×レッドテール

他の種との交配によるハイブリット品種です。体型が少し変わりますが、お互いの良い部分が合わさった印象を持ちます。

色彩変異個体・ハイブリッド品種はノーマルの種に比べると値段も高く、流通も少ないため手にいれるのも困難かと思われます。

こんな大型ナマズもいるよ

ピライーバ

学名:Brachyplatystoma filamentosum

南米広域に生息し、最大360cmにもなる大型のナマズ!

淡水魚としても最大クラスで、フィッシングターゲットとしても人気な種です。

ゼブラ・キャット

学名:Brachyplatystoma tigrinum

ペルー・アマゾン原産、最大80cm程まで成長します。

ゼブラ柄や尾ビレのフィラメントが美しいナマズです。

タイガーシャベルノーズ・キャット

学名:Pseudoplatystoma fasciatum

南米はアマゾン川・クーランタイン川・エセキボ川・オリノコ川・パラナ川流域に生息。

最大体長100cm、扁平した口と綺麗な縞模様が綺麗な大型のナマズです。


飼育環境

水槽サイズ

レッドテールキャットフィッシュは大型の種です。幼魚期であれば60cm以上の水槽で飼育可能です。大きく育てたい方は180cm以上のアクリル水槽での飼育をおすすめします。
※水槽飼育での最大サイズは60~70cmほどになります。大型でパワーもあるのでガラス水槽を割ってしまうことがあります。

120cm以上の水槽をお探しの方へ!charmではオーダー水槽も承っております。

※その他のお問い合わせにチェック→ガラス水槽かアクリル水槽か希望の水槽とかの種類とサイズや希望を書いてお問い合わせください。

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フィルター

水温:23〜28℃
水質:弱酸性~中性 pH5.5〜7.0

大変丈夫な種ではありますが、急激な水質の変化を防止・病気を防ぐためにフィルターを設置しましょう。
ろ過能力・管理・掃除のしやすさを考えると、上部フィルターや外部フィルターがおすすめです。

※飼育する水槽サイズに合うものをお選びください。

120cm以上の水槽で飼育の場合、オーバーフローでのろ過がおすすめです。

飼育に有用なアイテム

レッドテールキャットフィッシュは夜行性です。幼魚期の間は落ち着ける場所、流木や土管などを入れて隠れ家を作ってあげましょう。

成長すると暴れたときに怪我をする可能性があります。暗めの底砂やライトを弱めたシンプルな環境にしてあげましょう。


エサについて

エサ

レッドテールキャットフィッシュは肉食性が強く、口に入るものであればなんでも食べます。

金魚・ドジョウ・メダカなどの生き餌、アカムシ・キャットなどの人工飼料などをあげます。
※個体のサイズに合ったエサを選んでください。

成長スピードを抑える

レッドテールキャットは与えれば与えるほど食べます。エサの分量や頻度を考えて与えると成長を抑えることができます。
※水槽のサイズを小さくすることで成長を抑えるやり方はおすすめしません。

盆栽飼育

・大型魚を意図的に小さく育てる方法です。
小さく育てることで、水槽サイズから管理までやりやすくなりますが、栄養不足による成長不良を起こしたり、ストレスを与えたりするデメリットがあります。注意して行うようにしましょう。

デメリットを抑える方法として、水温を下げて代謝を下げる、餌の頻度を下げる、餌になる活エサに栄養を与えるなどがあります。

混泳について

レッドテールキャットフィッシュは見た目に反して攻撃的な性格をしているため混泳は難しく、単独飼育がおすすめです。
※遊泳域の違う大型魚との混泳は可能です。水槽サイズが180cm以上推奨。

小さな魚・シュリンプ・同種・同じ遊泳域の混泳もできません。
※大きな口で飲み込む様に捕食するので、ヒレの尖ったコリドラスや小型プレコとの混泳は飲み込んだときに、引っかかってしまうため避けましょう。

混泳NG
小さな魚類
小さい低層魚
シュリンプ
中型の低層魚
同種のナマズ
混泳OK

大型同士の混泳も2匹など少ない匹数だと、縄張り争いがおこります。4~5匹以上での飼育をおすすめします。


まとめ

レッドテールキャットの飼育は容易ではありますが、環境を整えるとなると終生飼育が困難になります。

成長を管理する飼育方法もありますが、大きくなった迫力ある姿が魅力の種でもあります。

魅力を引き出せる大型水槽での飼育チャレンジをしてみてはいかがでしょうか。

投稿者
WT

多くの生き物のブリーディングを経験をし、今はもっぱら観葉植物・DIY!

自分の好きな物での部屋作りが楽しい。

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