動物である私たち人間は、生活する上で暑すぎるのも寒すぎるのもストレスですよね。水草にとっても生活環境の温度はとても重要です。ある程度丈夫な種類もいますが、成長不良や葉が溶けてしまうなどの症状が出ることもあります。本記事では、「水温」にクローズアップして解説をしていきます。ぜひ一緒に「元気に水草が育つ水槽」を目指しましょう！
水草が元気に育つ環境って？
ズバリ「バランス」です。
・光量
・栄養分
・二酸化炭素
・水温
・適した水質
この条件がバランスよく整うと水草は綺麗に元気よく育ってくれます。逆に、このうちのどれか1つが大幅に崩れてしまうと水槽は調子を崩してしまうことに。今回は「水温」をチェックしていきましょう。
水草にとっての「温度」
当たり前ですが水草は水の中で生活しています。それなので、温度というよりは「水温」と言った方が適切ですね。適した水温とは何℃なのか、水温が適していないとどのような弊害が出てしまうのか。適した水温にするためにはどのように対策するのか解説していきます。
水草にとっての適温
種類にもよりますが水草にとっての適温は大まかにいって20～25℃です。熱帯魚の飼育の温度設定よりも、少し低めに設定しましょう。基本的にエアコンと、アクアリウム用のヒーターやクーラーの併用で温度調節をします。
適切でない水温によって水草に出る弊害・症状
・水草の成長が緩慢になる
・魚などの生き物の状態が悪化する
・ろ過バクテリアの活動が低下する
現状の水温は適温？
水温を知るためには水温計が必要です。デジタル式とアナログ式がありますので、お好みで選んでください。
低水温・高水温への対策を解説
低水温時
低水温の対策は比較的簡単です。アクアリウム用のヒーターを使って対策します。低水温の影響を特に受けやすいのがアヌビアスなどのサトイモの仲間です。ヒーターにもさまざまありますが、温度が手動で調節できるものがよいでしょう。多くの熱帯魚用のヒーターは26℃に設定されていますが、これは水草に対しては少し高めの水温です。サーモで26℃以下に調整できるものを選びましょう。また、水槽に合ったものを選びましょう。
その他のヒーターのご紹介
高水温時
水温が高いと水草を育成するにあたり、さまざまなデメリットが発生します。
・CO2が溶けにくい
CO2添加の効果が薄まってしまい、コケが増加したり水草の調子が上がりにくくなったりします。
・エビ（特にヤマトヌマエビ）が調子を崩す
水槽内のお掃除屋さんがいなくなってしまうことも、コケの増殖の要因の一つです。
水草の育成では、低水温時より高水温時の方が調節するのが大変です。高水温時の対策として以下のような方法があります。
・水槽を涼しい場所に移動させる
・エアコンを使用して部屋自体の温度を調節する
・アクアリウム用のファンを使用する
・アクアリウム用のクーラーを使用する
通常の熱帯魚を飼育する水槽ではエアコンを使用していれば特に暑さ対策は必要ありません。しかし、水草は熱帯魚飼育よりやや低めの水温に保つことが重要です。エアコン＋アクアリウムファンまたはアクアリウムクーラーで水温を調節しましょう。冷却用品は水槽サイズに合ったものを使用してください。また、間違っても水槽の水に氷を入れるなどの行為はしないでください。急激な温度変化で生き物に深刻なダメージを与える上に、氷はすぐに溶けてしまいあまり効果はありません。
高水温ではモス、シダ、渓流に生える水草や国産の水草が調子を崩しやすいです。
これらを育てる場合は特に注意して水温管理を行いましょう。
水草と同様に24℃付近を好む生体
一例を挙げましたが、熱帯魚は慣らしてしまえば24℃でほとんどの種類が飼育可能です。
ただ、白点病が発症しやすくなるので注意しましょう。
「逆サーモ」というものもあります。水温の下がりすぎを防止する装置で、設定水温以下になるとスイッチが入り水を徐々に温めます。クーラーには内蔵されていることが多く、主にファン使用時に使われます。
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まとめ
今回は水草の育成を上手に行うポイントの1つである「水温」について解説しました。
地域によって同じ季節でも温度差があると思いますので、紹介した方法をうまく組み合わせて水草が元気に育つ温度にしてあげてください。
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