めんどくさいことは嫌い。複雑な機械も苦手。でも暑い夏の日にちょっと涼しくなるような、そんなオシャレでかわいいメダカ鉢があったら日々に潤いが出るんじゃないの、もしかして……と思っているあなた。出ますよ、潤い。出ます出ます。
あなたの乾いた日々には足りなかったのです、あなた好みのオシャレなメダカ鉢が!
メダカ鉢を置く
メダカが流行っているらしい。周りを見渡すと玄関先などにちょっとしたオシャレな瓶を置いてメダカを飼っている人がいる。なんとなくそんな雰囲気には気づいていた。古き良き日本的な、涼しげな水と緑が織りなす粋なインテリア…
メダカ鉢は前々から気になっていたけれど、「手入れが大変そう」「すぐ汚れそう」「冬どうすればいいかわからない」なんて尻込みしていたのではないでしょうか。
でも大丈夫です。
ポイントは3つだけ
・持ち運びがしやすいサイズのメダカ鉢を選ぶ
・水生植物を直植えしない
・メダカの数を入れすぎない
春夏秋は直射日光の当たらないベランダや玄関先に、冬は室内に入れることで通年お世話が可能です。
メダカ鉢選び
メダカ鉢の手入れのしやすさは、鉢の大きさと重さが大きくかかわってきます。当然、大きいメダカ鉢は動かすのも大変。ねらい目は直径30cm前後のサイズのもの。素材によっても重さや強度が全然変わってくるので、そのあたりはオシャレさと実用性をはかりにかけて十分に考えた方がいいかもしれません。今回は入門編です。せっかくインテリアとして置くのですから、自分のお気に入りを選んで良いでしょう。
その後の手入れやお世話のモチベーションにも関わってくるだけに、オシャレなものをぜひ。
陶器製/ガラス製
圧倒的オシャレ度・存在感・高級感で群を抜く陶器製・ガラス製。インテリアとしての実力は十分、丁寧に使えば経年劣化もしづらいのもいいですね。
しかし、重たいのと、割れやすかったり欠けやすかったりするので扱いは慎重に。大きいものを選んでしまうと移動が難しくなります。自分で抱えられる程度のサイズを選ぶと良いでしょう。
プラスチック製
軽さ、丈夫さで人気があるのがプラスチック製。ポリプロピレン製や強化プラスチック製などもあります。特に大型の睡蓮鉢を検討する場合、プラスチック製は扱いやすくてお勧めです。最近では“パッと見”ではプラスチック製と思えないような質感のものも多く出回っており、人気を博しています。入門編の方にはピッタリ。ただ、経年劣化・紫外線による色あせ等が避けられないタイプもあります。
機能性メダカ鉢
プラスチック製メダカ鉢から一歩先行くメダカ鉢です。雨で増水してメダカが縁から流れ出ないように排水のための穴が開いているもの、足し水をすると底の水が排水できる機能を兼ね備えたもの、屋外に置いてカラスや猫などにメダカを取られないように網の蓋ができるものまでさまざま。かゆい所に手が届く機能がうれしいです。
ホーロー製
少し珍しいホーロー製。ホーローとは金属の表面にガラス質の釉薬重ねたものでノスタルジックなインテリアとしても活用できます。軽くて丈夫なホーロー製ですが、万が一ひびが入ると、ひびから錆びてしまうこともあります。取り扱いは慎重に。
発泡スチロール製
超軽いメダカ鉢といえば、なんといっても発泡スチロール製。断熱効果にすぐれていて、水温管理がしやすいのが特徴です。夏場の高温時は水面部分を日陰にするだけで、熱を水に伝えづらくできます。素材としての強度はイマイチのため、傷が付いたり割れたりしないよう注意が必要です。
何の植物を選ぶべきか
覚えておいていただきたいのが、日本の気候において、冬場の屋外ではメダカ鉢に入れる緑はほとんど全て枯れます(地上部だけ枯れて休眠株になる場合もあります)。冬場も緑を楽しむなら、必ず室内に入れて管理する必要があります。また、熱帯性の睡蓮を入れている場合、休眠株でも屋外の越冬ができないものもあります。
浮草
水面に浮かべるだけでOK。植える手間もなく水も汚れないのが浮草です。浮草は水質を浄化する作用が高く、根がメダカの産卵床にもなるのでメダカとの相性はバッチリ。
浮草を選ぶポイントは、メダカ鉢のサイズに合う種類を選ぶこと。大きくなりすぎるものはバランスも悪く、維持も大変です。そして夏場は日の光で無限に増殖します。水面を覆うほどになるとメダカの鑑賞もできなくなります。間引きながら水面を維持しましょう。日照不足だと状態がすぐ悪くなって小さくなってしまいます。しっかりと光に当てることが大切です。
水草
ソイルに植えず、水中に漂わせておくだけでOKのもの、流木やライフマルチに植え付けてあるもの、寄せ植えになっているものが管理が楽です。夏場は光が当たれば増殖します。浮草と同様に寒くなってきたら室内に入れ、ライトを当てて管理しないといけません。
睡蓮
睡蓮とハスの違いが分からない……というのは置いといて。唯一できるアドバイスが、とにかく小さい睡蓮の種類「姫睡蓮」を選ぶということです。今回のコンセプトが「管理しやすいメダカ鉢」なので、大きくなるものを選んでしまうと、もうメダカ鉢からあふれるがために、泣く泣く鉢を買い替えると本末転倒な事態になります。また、睡蓮の花は非常に美しく、ぽっかりと開花した睡蓮の花もそれだけで見ごたえがあるものです。花を楽しむことを目的に育ててみてはいかがでしょうか。
また、ポットごと水に沈めて管理をすることをお勧めします。この管理方法であれば、メダカ鉢が汚れたらポットを取り出して掃除すること、冬場は水から取り出して管理することができます。直植えに比べて管理が断然楽になりますよ。
水辺植物
一歩先行くメダカ鉢にしたいなら、水辺植物の寄せ植えを入れると非常に個性的なメダカ鉢になるでしょう。水の中に埋まり過ぎてしまう場合は、レンガなどで底上げをして飾ってみてください。
日本に自生する種(オモダカ等)は、冬場は地上部こそ枯れますが、強い凍結がなければ屋外での越冬も可能です。一方、ムチカ等の海外種は越冬ができないので冬場は室内での育成が欠かせません。
一言で水辺植物といっても種類ごとの特性がかなり異なります。腰水での育成可能か、陸上気味に育てるべきか等、購入の際に店員さんに育て方を詳しく聞いてみるのが大切です。
どんなメダカがいいのか
さて、いよいよメダカを入れましょう。
ここで大事なのはどんな種類を入れるのかではなく、何匹メダカを入れるのかということです。実際、種類はなんでもいいです。いいなと思った品種を導入してください。そして、とにかくメダカの数を入れすぎないこと。ちょっと寂しいかなぐらいがちょうどいいのです。
丈夫なメダカがいいのなら、ノーマルのヒメダカ、白い白メダカ、ヒメダカより赤が濃い楊貴妃、青い青メダカあたりが初心者向けの種類かもしれません。でも個人の好みなので本当に何でもいいです。
ただでさえ大きくないメダカ鉢。もちろんフィルターもエアレーションもない自然のままの姿で管理するはずです。安全な匹数の目安としたら10Lに対して3匹を目安としましょう。多すぎるメダカは水を汚しますし、酸素も足りなくなります。欲張らずに控え目にお願いします。そして当然ですがオスとメスのメダカが入っていれば繁殖します。稚魚は可愛いですが、全部が大人になったらメダカ鉢は過密になってしまうかもしれません。
そのあたりも十分ご注意くださいね。
お手入れをラクにしよう
エサやり
エサは毎日与えましょう。食べきれる量を与えることが重要です。メダカは小さい魚ですので与えすぎると食べ残し、そのままメダカ鉢の水を汚してしまいます。エサはとりあえず「メダカ用」と書いてあるものであれば基本的になんでも大丈夫です。
水替え
汚れ方にもよりますが、水換えは最低1週間に1回。飼育水1/3を抜いて新たに1/3を足すのが基本です。水を足す際は水道水ではなくカルキを抜いた水を使いましょう。カルキ抜きはメダカ用と書いてあれば何でも大丈夫です。コケが生えすぎたり汚れが気になるようなら、メダカを別の容器に避難させて全換水をすることも可能。取り出しやすいポットの睡蓮や寄せ植えの水辺植物であれば、大掃除も楽々です!
越冬方法
冬場は室内の日当たりのいい場所に置きましょう。光が足りないと浮草などは別途植物育成用のライトに当ててあげる必要があります。ものによっては保温をしっかりする必要がありますので置く場所にも注意してください。
簡単に持ち運べるサイズのメダカ鉢ならば、昼間は窓際・夜は家の中でも暖かい場所に置くことをお勧めします。
まとめ
メダカ鉢、なんだか置けそうな気がしてきましたか?
シンプルな作りで、メダカの数を控えめに、植物を育てるようにこまめにお世話ができれば、1年中楽しむことができるのがメダカ鉢のいいところです。
ぜひ、夏の涼しさをメダカ鉢から感じてみませんか?
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