こんにちは、メダカ担当のスズキです(魚ではありません、人間です)。
世の中のメダカブームに乗ってメダカを飼い始めた人も多いのではないでしょうか。
「メダカの教室」は、そんなビギナー向けのなるほどシリーズです。
今回の授業は、メダカを飼育する上で欠かせない「おすすめの水草」について。
屋外飼育向けのメダカと相性が良く、管理しやすいおすすめの水草をご紹介します。
メダカ飼育での水草の役割
メダカ飼育においての水草の役割は、産卵床を思い浮かべる人も多いでしょう。水草はメダカの隠れ家となるほか、日陰を作る、酸素を供給する、エサやおやつになる、水質悪化を防ぐといった役割も果たしてくれます。
ただし、水草なら何でも良いというわけではありません。メダカの飼育環境に適し、メダカが心地良く過ごせる水草を選んであげたいものです。
メダカに適した飼育条件
本題に入る前に、メダカに適した飼育条件について確認しておきましょう。
飼育に適した水質 | 中性~弱酸性(pH6.5~7.5程度)、軟水~中程度の硬水 |
飼育に適した温度 | 18~30℃ |
照明 | 屋内飼育:必要(設置が難しければ日当たりの良い場所へ) 屋外飼育:不要 |
屋外飼育におすすめの水草
屋外飼育では上見であること、隠れ家だけでなく日よけにもなる浮草類がおすすめです。中でも、ホテイソウ(ホテイアオイ)がよく知られています。ここで紹介している水草はいずれも耐寒性がないため、寒い時期は屋内に入れてください。
ホテイソウ
ホテイソウは水質浄化作用があり、根がメダカの産卵床や隠れ家として最適です。可憐な青紫色の花をつけ、鑑賞性にも優れています。
非常に丈夫で、強光さえ確保できれば大きく成長し、次々に子株を付けて増殖していきます。強光が必要な分、屋外飼育向きです。
草丈は最大で60cm以上にまで成長します。
ミジンコウキクサ
ミジンコウキクサは、世界最小の種子植物と知られる浮草の仲間で、その大きさはなんと1mm以下。葉緑体のみで構成される点がユニークです。デンプン質が高く、おやつや非常食としてピッタリ。水も汚さないのもうれしいところです。
とても小さいので隠れ家や産卵床にはなりません。他の水草と組み合わせると良いでしょう。
繁殖力旺盛で、プラケースなどに余ったソイルなど土を入れて日当たりの良い所に置けば簡単に殖やせます。高水温(30℃以上)と貧栄養下では白化するので注意してください。
カスタマーレビューより。こんな使い方もあるようです。
長期不在時のメダカの非常食として購入 とりあえず、培養もしつつ、入れています。
ミジンコウキクサ(無農薬)(3袋分) | チャーム (shopping-charm.jp)
アマゾンフロッグビット
カエルがちょこんとたたずんでいる……アマゾンフロッグビットという名前からしてそんな光景が似合う、かわいらしい浮草です。ホテイソウほど大きくならず、あまり存在感を出しすぎたくない方におすすめ。
円形の葉を放射状に展開しながら成長していくので、メダカにとってうってつけの日よけや隠れ家となります。
気温が高く、日差しの強い夏場は盛んに繁殖します。殖えすぎたら古い株を取り除いてください。
オオサンショウモ
一見すると、まるでフリルのような葉が印象的。オオサンショウモは、3輪生で2枚は表面が毛に覆われた浮き葉、1枚は根のような形で水中に垂れ下がっているのが特徴的です。
優れた水質浄化の働きがあり、柔らかな葉はメダカの非常食にもなります。
サルビニア・ククラータ
コップに浮かべてもかわいい、小型の浮草です。品種名の「ククラータ」とは、(葉が)フードのような形をしたようなという意味。高温を好み、調子が良いほどフードの形が強まり、立体感を増していくようです。
小さいながらも密集するので、メダカに都合の良い日よけや隠れ家に。産卵床としても十分です。
屋外or屋内飼育のどちらでもOK
水草の中には、屋外・屋内でもどちらの飼育スタイルでも適応してくれる、二刀流選手のような品種がいます。特にマツモやアナカリスはメダカと相性の良い基本の水草で、とても丈夫で育てやすく、はじめてのメダカ飼育にもピッタリです。
マツモ
フサフサとした尻尾のようなマツモは、金魚藻としてもおなじみの水草です。水質浄化能力に優れ、メダカの産卵床としても適しています。
非常に丈夫で環境への適応能力が高く、高温や低温、低光量、CO2添加がない環境にも耐えることができます。ただし、デリケートな一面もあり、環境の急激な変化には弱いようです。
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アナカリス
アナカリスも金魚藻として知られ、透明感のある緑が美しい水草です。産卵床に適している上、こんもりと茂るので隠れ家にもピッタリ。水質浄化作用があり、おやつになる点でもメダカ向きといえるでしょう。
CO2添加なしでも十分に育ちます。生体がいれば肥料も必要ありません。凍結しなければヒーターがなくても枯れないほど丈夫です。
アナカリスは非常に繁殖力が強く、帰化植物として各所で繁殖しています。管理には細心の注意を払い、自然水系につながる水路には流さないでください。
カボンバ
マツモよりもフサフサ感がさらにボリューミーなカボンバも金魚藻の一つです。浮かべても育つマツモやアカナリスと違い、根がないと枯れてしまうという違いがあります。底床材に植え付けても良いのですが、鉢などに植えてあるものを利用すると便利です。
メダカの産卵床や隠れ家、おやつにもなるほか、水質浄化の役割を果たします。
カボンバは鑑賞性の高さでも人気で、レッドやイエローのカラーバリエーションもあるので組み合わせても素敵ですよ。
ホザキノフサモ
それでも迷ったら……コレ!
ここまでいろいろな屋外飼育向けの水草を紹介しました。
でも、どれにしようか迷ってしまう……。そんな方はコチラを入れましょう!
メダカに合う水草セット 2種
初めてメダカを飼育する方にぴったりな水草、アナカリスとホテイソウをセットにしました。
まとめ
今回は、屋外飼育編としてメダカ飼育におすすめの水草についてお届けしました。
選ぶ水草によって水景の雰囲気がずいぶん変わってきますよ。
それでは次の授業をお楽しみに!
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