どうも、ほにゃらら sp.です。
今回紹介する水草はアナカリス。
古くからメダカや金魚の水槽にもおなじみといえるポピュラーな水草ですね。
極めて強健で劣悪な環境でもよく育つ強靭な性質を有しています。
このため、「育てやすい水草」といえば真っ先に挙がるぐらい知名度の高い水草ですね。
育成に関しては特に言うことがない本種ですが、屈強極まりないゆえに取り扱いについて知っておかないといけないこともあります。
アナカリスとは
生物学的情報 | |
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名前 | アナカリス |
別名 | オオカナダモ |
学名 | Egeria densa |
分類 | トチカガミ科オオカナダモ属 |
分布 | 南米 |
育成要件 | |
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主な用途 | 後景草 |
水温 | 20~28℃ |
pH | 6.0~7.5 |
光量 | 真っ暗でなければ育成可 |
CO2添加 | 不要 |
アナカリスは透明感のある緑の葉が美しい水草です。
古くから金魚藻の一種として知られるだけでなく、理科の実験にも使われているように、最も身近な水草の一つといえるでしょう。
本種は凍結しなければ冬にヒーターがなくても枯れないほど強健な水草なので、メダカや金魚などにもよく使われます。
また育成していると、水上に白い花を咲かせる場合もあります。
育成に関しては極めて容易で、中性からアルカリ性のpHに適応します。
どちらかといえばアルカリ性の方を好む傾向があり、GHが高い水質を好みます。
アナカリスは水草レイアウトにおいては、成長が極めて速く草体をコントロールしづらいので敬遠される傾向があります。
その上でレイアウトに利用する場合は、後景草として使われることが多いです。
栄養分をぐんぐん吸収し圧倒的な成長速度を見せることから、どちらかといえばレイアウト用としてよりも、水質浄化用としての用途の方が人気です。
また、アナカリスは水中葉しか作らず、水上葉を持ちません。
このため、陸上環境には適応できません。
取り扱い上の注意
極めて屈強な性質から誰にでも簡単に育成でき、透明感のあるグリーンの草体が美しいアナカリス。
あまりにも高い環境適応力と、もはや「丈夫」を超えて「屈強極まりない」性質から、野外に外来種として逸出してしまった場合の影響が大きいことが知られています。
屋内の水槽で育てる分には全く問題ありませんが、絶対に屋外の自然水系に逸出しないよう管理してください。
類似種との違い
グレートモス
学名:Egeria najas
アナカリスと同じEgeria属の近縁種です。
気泡を付けやすく、透明で深緑色が大変美しい種として知られています。
アナカリスに比べると葉は外側に反り返りカールし、中央の葉脈がはっきりとし、葉の縁にはギアザギザが見られます。
葉先は尖りますが窪みがあります。
新しい水を好むので、水換え頻度は多めにします。
浮遊した状態でも生長が可能で、金魚藻としても重宝します。
ラガロシフォン・マヨール
学名:Lagarosiphon major
アナカリスに近縁なトチカガミ科の水草です。
トチカガミ科特有の透き通った緑色で繊細な葉がカールした姿が大変美しい水草です。
アナカリスとは異なり、CO2の添加とある程度の明るい環境を確保したほうが育成しやすいです。
ラガロシフォン マダガスカリエンシス
学名:Lagarosiphon madagascariensis
アナカリスに近縁なトチカガミ科の水草です。
トチカガミ科特有の透き通った緑色を活かしつつ、レイアウトでも扱いやすい種として知られています。
非常に柔らかくボリュームを増やしながら生長していくのでレイアウトでは中景~光景草などに使えます。また水流で揺らめく姿は美しいです。
アナカリスの仲間としては育成環境を選ぶ部類に入りますが、それでも一般的な水草育成の環境が揃っていれば特に難しくなく育成できます。
60cm水槽で3灯以上、酸性~弱酸性、ソイル、CO2添加あり、液肥主体の施肥で育成しやすいです。
比較的新しい水を好み、アナカリスとは異なり低pH・低硬度の環境を好みます。
根張りはそれほどよくないので、液肥を中心として添加します。
クロモ
学名:Hydrilla verticillata
アナカリスに近縁なトチカガミ科の日本在来種です。
アナカリスと異なり全体的に小ぶりで、茎の周りにつく葉の数が3~8(多くは5~8)枚とかなり多いのが特徴です。
また、葉の縁が少しギザギザしている点でも区別できます。
レイアウトのコツ
アナカリスは成長が極めて速く草体をコントロールしづらいので、本格的な水草レイアウト水槽ではあまり積極的には用いられません。
育成は簡単ですが、あまりにも簡単すぎるがゆえにレイアウトメインの水槽では敬遠されがちです。
むしろ、アナカリスはレイアウトメインよりも生体メインの水槽の方が出番が多く、金魚など植物食性が強い魚の餌としてや、エビの足場・隠れ家としての用途で活躍します。
本来の目的に加え、不要な栄養塩をぐんぐん吸収するため、水質浄化用としても重宝されます。
成長の速さを活かし、ある程度は食べられてしまうことを前提に金魚水槽などで用いるのが一般的かと思います。
用意するアイテム
アナカリスを用いたレイアウトを作り上げる上で、必要となるアイテムを紹介します。
大磯砂
一般的な水草は弱酸性の軟水を好みますが、アナカリスはやや例外的です。
そのような環境でも育成自体は可能ですが、どちらかといえば硬水寄りの環境を好む傾向があります。
このため、多くの水草に有効な栄養系ソイルよりも、大磯砂で育てたほうが調子良く育ちやすいです。
ソイルでも育成自体は可能です。
大磯砂の量は30cm水槽で最低3L、60cm水槽で9L程度用意します。
ピンセット・ハサミ
極めて成長が早いため、定期的なトリミングは必須です。
茎が残っていればどこの節からでも脇芽を出すため、適当な長さでカットしましょう。
植え込みやトリミング時に草体を抑えるピンセットと、カット用のハサミがあると大変作業がはかどります。
照明
アナカリスは弱い光でも十分育ちます。
点灯さえしていれば、安価な製品でも育成には全く問題ありません。
CO2添加システム
なくても構いません。
無添加でもきれいに育ちます。
フィルター
特に選びません。
ついていれば良いです。
肥料
与えると、ただでさえ速い成長速度が著しく増加します。
オススメの生体
アナカリスを採用する水槽にオススメの生体です。
アナカリス まとめ
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