どうも、ほにゃらら sp.です。
今回ご紹介するのはオリジアス・ウォウォラエ。
日本のメダカと同じOryzias属に分類されるメダカの仲間です。
数々の品種が作出されている改良メダカにもまだ見られないネオンブルーと赤い発色の組み合わせが目を惹きます。
この発色で人の手が加わっていない、天然の色彩なのですから驚きですね。
オリジアス・ウォウォラエとは
生物学的情報 | |
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名前 | オリジアス・ウォウォラエ |
学名 | Oryzias woworae? Oryzias sp.“Fountain Blue” |
分類 | ダツ目メダカ科 |
食性 | 雑食 |
分布 | インドネシア-ムナ島 |
飼育要件 | |
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飼育しやすさ | ★★★☆☆ ふつう |
入手しやすさ | ★★★☆☆ ふつう |
混泳しやすさ | ★★★★★ とても混泳向き |
最大体長 | 4cm程度 |
適正水温 | 20~25℃ |
pH | 生存可能:6.5~8.0 適正範囲:7.0~8.0 |
備考 | 導入時とスレに注意 硝酸塩の蓄積を嫌い、新しい水を好みます。 |
インドネシア、ムナ島原産のメダカです。
体側のメタリックブルーはさらによく目立ち、個体によっては前半部がシルバーにも見える発色を持ちます。
また、オスの尾ビレのツインバー、オレンジの胸ビレはさらに鮮やかに発色し、喉元まで赤く染まります。
ここまで鮮やかだとまるで改良メダカのような発色ですが、これは天然の色彩です。
また、ウォウォラエのような発色の改良メダカは存在しません。
メスはオスに比べるとやや地味な色彩となりますが、それでもオスに似た発色が見られます。
ヒレの付け根などは、メスはオレンジに発色します。
本種は2010年に初輸入され、当時は一躍話題になりました。
人気のため比較的流通も多く、入手しやすい種類です。
飼育は日本のメダカなどと同様で、導入時の水質変化に注意すれば容易です。
ウォウォラエ似の熱帯魚
オリジアスsp.“ネオンブルー”
学名:Oryzias woworae?
Oryzias sp.“Neon Blue”
ウォウォラエが輸入される少し前に輸入され、話題となっていた魚種です。
ウォウォラエに似た色彩をしていますが、ウォウォラエと比較するとやや発色が弱いことで知られます。
本種も十分魅力的ですが、より鮮やかな色彩を持つウォウォラエが輸入されるとそちらに人気が集まり、本種はほとんど注目されなくなりました。
現在では、入荷もほぼありません。
有用なアイテム
本種は硝酸塩の蓄積を嫌う性質があるため、水換えは頻繁に行った方が良いでしょう。
硝酸塩の蓄積を低減させる調整剤も有効です。
また、本種をはじめオリジアスの仲間はどちらかといえば中性~アルカリ性に偏った水質を好むものが多いです。
カルシウム分を含むカキガラや化石サンゴなどをネットに詰め、少量フィルターに入れておくのも有効です。
混泳について
オリジアス・ウォウォラエは非常に混泳向きの卵生メダカです。
同程度のサイズで攻撃性のない熱帯魚同士であれば基本的に問題ありません。
グッピー、プラティ、テトラ、ラスボラ……。
人気の小型熱帯魚とも混泳相性は抜群です。
混泳相手 | 混泳相性 | 備考 |
---|---|---|
グッピー | ◎ | 基本的に安心して混泳できます。 |
プラティ・卵胎生メダカ | ◎ | 基本的に安心して混泳できます。 |
カラシン・小型テトラ | ◎ | 基本的に安心して混泳できます。 |
コイ・ラスボラ | ◎ | 基本的に安心して混泳できます。 |
ローチ・ボーシャ・タニノボリ | ◎ | ローチ、タニノボリ系は好相性です。 ボーシャ系の攻撃性を持つ種では注意が必要です。 |
フライングフォックス/アルジイーター | ◎ | 基本的に安心して混泳できます。 |
ドワーフシクリッド | 〇 | サイズ差に注意が必要です。 個体によっては攻撃性を示す場合があります。 |
アフリカンシクリッド | × | 攻撃性を示すため、混泳は不可能と考えたほうが良いでしょう。 |
エンゼルフィッシュ | × | エンゼルフィッシュには捕食されてしまう可能性が高いです。 |
ディスカス | × | ディスカスには捕食されてしまう可能性が高いです。 |
ベタ・グラミー・アナバス | ◎ | 基本的に安心して混泳できます。 |
コリドラス | ◎ | お互いに干渉しないため、基本的に安心して混泳できます。 |
オトシンクルス・ロリカリア | ◎ | お互いに干渉しないため、基本的に安心して混泳できます。 |
プレコ | ◎ | お互いに干渉しないため、基本的に安心して混泳できます。 |
レインボーフィッシュ | ◎ | 基本的に安心して混泳できます。 |
ハゼ・ゴビー | △ | 遊泳域は異なりますが、攻撃性のある種の場合は注意が必要です。 |
フグ・パファー | × | 攻撃性を示すため、混泳は不可能と考えたほうが良いでしょう。 |
エビ・ビーシュリンプ | 〇 | 稚エビは食べられる可能性があります。 |
※混泳相手の種や性格によっては、例外もあります。
◎・・・混泳に適した組み合わせです。
〇・・・混泳は可能ですが、種や個体の性格によっては工夫が必要な場合もあります。
△・・・混泳は不可能ではありませんが、適しているとは言えません。工夫次第で可能になる場合もあります。
×・・・混泳には適さない組み合わせです。
基本的には、オリジアス・ウォウォラエに対し攻撃を仕掛ける生体でなければ、ほとんどなんでも混泳可能です。
オリジアス・ウォウォラエがトラブルの火種になることは少ないですが、それ以外の同居魚同士の相性はよく考えてあげてくださいね。
オリジアス・ウォウォラエ以外の生体間での相性はあるので、留意しましょう。
繁殖について
日本のメダカと同じOryzias属なので、基本的には日本のメダカと同様です。
ただし熱帯魚なので20℃以上の維持が必須、屋外飼育には向かないという2点が異なります。
産卵するとメスがお腹に卵を付けながら泳ぎ、浮草や有茎草の水草などに絡み付けます。
ふ化後の管理も日本のメダカと同様です。
▼こちらも参考
よくある病気
水カビ病、白点病はオリジアスがかかりやすい代表的な病気です。
どちらもメチレンブルーが有効です。
トリートメントや初期症状の治療には、塩水浴も有効です。
オリジアス・ウォウォラエ まとめ
オリジアス・ウォウォラエは日本のメダカに体形がそっくりで、メダカとは親戚関係にある熱帯魚です。
どの改良品種にも見られないネオンブルーの色彩と、ヒレや腹部を縁どる鮮やかな赤い発色の対比は見事といえるでしょう。
改良メダカの発色も目を見張るものがありますが、東南アジア一帯の大自然で育まれた原種系オリジアスの色彩もまた、異なる魅力があります。
改良メダカを集めつつも、基本的な飼育管理が似てくる原種系オリジアスにも手を伸ばしてみるのも、メダカ属への理解を深めるには良いかもしれませんね。
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