どうも、ほにゃらら sp.です。
今回は金魚の混泳相性を早見表にしました。
金魚同士、日本産淡水魚との混泳、熱帯魚との混泳についてまとめています。
ひとくちに金魚といってもさまざまな体型がいて、泳ぎの得意なもの、苦手なものがいます。
金魚を上手に混泳させるには、この“泳ぎの上手さ”に着目しましょう。
泳ぎが得意なもの同士、あるいは苦手なもの同士を組み合わせることが、上手に混泳させる秘訣です。
泳ぎが得意かそうでないかは、品種の「体型」と「尾の形」によっておおよそ決まります。
金魚同士の混泳早見表
基本的な金魚同士の混泳相性の組み合わせは、以下の通りです。
既にいる品種 | |||||
ワキン型 | リュウキン型 | オランダ型 | ランチュウ型 | ||
混泳させたい品種 | ワキン型 | ◎ | △ | △ | × |
リュウキン型 | △ | ◎ | ◎ | 〇 | |
オランダ型 | △ | ◎ | ◎ | 〇 | |
ランチュウ型 | × | 〇 | 〇 | ◎ |
体型別 混泳における金魚の特性
金魚の原種はフナです。
フナに近い体形をしている品種ほど、泳ぎは得意です。
フナからかけ離れた体形をした品種ほど、泳ぎは苦手です。
和金型
和金型の金魚は、泳ぎがかなり得意です。
これは原種となるフナに近い体形をしているためです。
和金型の金魚は和金型同士で組み合わせると良いでしょう。
他の体型の品種との混泳は相性が良くありません。
他の体型の金魚と組み合わせると、和金型の品種だけがエサを偏って食べてしまうので、成長に偏りが生じることがあります。
琉金型
琉金型の金魚は、体形が丸く泳ぎがあまり得意ではありません。
とはいえ、金魚飼育においては最もスタンダードな型がこの琉金型です。
丸い体形を持つ金魚の基本形であり、和金型以外との組み合わせであればほとんどの品種で混泳が楽しめます。
オランダ型
オランダ型の金魚の特性は、基本的に琉金型に準じます。
琉金型に比べると体形が若干細長く、フナに近いところがありますが、泳ぎはあまり得意ではありません。
こちらも和金型以外との組み合わせであれば、ほとんどの品種で混泳が楽しめます。
らんちゅう型
らんちゅう型の金魚は最も泳ぎが苦手です。
体のバランスを保つ背ビレを欠いているのがこのグループ最大の特徴です。
背ビレが無いのでバランスが保ちづらく、尾も基本的に開いている性質から、素早く泳ぐことはできません。
したがって、和金型の品種との混泳はおすすめできません。
琉金型やオランダ型との混泳は可能ですが、きちんと餌を食べることができているか、個体間の力関係に差はないか、などの観察も重要です。
らんちゅう型の品種は、らんちゅう型同士で混泳させたほうがトラブルが少ないでしょう。
体型以外で泳ぎに影響のある表現
フナ尾、吹き流し尾
野生のフナに近い形状をした1枚の尾は、泳ぎが上手になる表現です。
基本的には和金型の品種に多く見られますが、先述した「玉サバ」「福だるま」など、一部は琉金型の品種にも見られます。
和金型以外の丸い体形を持った品種では、これらの尾形はふつう選別漏れとされています。
選別漏れであるがゆえに、「ミックス金魚」「オタマ金魚」などとして販売されている金魚の中に混じっていることもあります。
琉金型、オランダ型、らんちゅう型の体型を持ちながら、これらの尾形を持つ個体はちょっと特別感があるかもしれません。
一般的な品種の定義からは外れるので、探そうとするとなかなか見つかるものではありません。
これはこれで、独特の個性と捉えることもできるでしょう。
出目
出目金の仲間は泳ぎが苦手です。
目が突出しており大きいので視力が良さそうに見えますが、実際にはその逆。
出目でない金魚に比べ、視力は悪いといわれています。
金魚は周囲の環境を把握するにあたり、視覚よりも嗅覚や側線から得られる情報を頼っています。
このため、視力が悪くても生きていく上ではあまり困っていないようです。
「柳出目金」は和金型でありながら出目の表現を持つ珍しい品種です。
一般的な和金型の品種に比べると行動が慎重で、ややゆったりめに泳ぎます。
この点では、和金型でありながら琉金型などの丸型の品種とは比較的混泳させやすいといえます。
水泡
水泡眼が持つ表現です。
目の下に袋がぶら下がり、愛嬌のある独特な見た目が特徴です。
見た目通り、持っていると泳ぎが苦手になる表現です。
和金やコメットなどの動きが機敏な品種の混泳は、特に不向きです。
混泳は水泡眼同士がベストで、それ以外でも丸い体形の金魚との混泳がベターです。
金魚以外との混泳
金魚は基本的にヒレが長く、おっとりとした性格をしています。
また、成魚では25cmを超え意外と大きくなります。
同程度のサイズの魚とであれば混泳できることもありますが、口に入るサイズの小魚は食べてしまいます。
このため、金魚以外の魚と混泳させる場合は次の条件を満たしていることが必要です。
- 金魚に対して攻撃性がないこと
- 金魚の口に入らないサイズであること
- 弱アルカリ性の水質を好むこと(弱酸性の水質を要求しないこと)
日本産淡水魚との混泳早見表
日本産淡水魚で先述の条件を満たしているグループとしては、ドジョウの仲間と、底生のコイの仲間(ツチフキ、カマツカなど)ぐらいです。
和金型の品種のほうが全体的に混泳させやすいです。
和金型以外の品種は動きが遅いので、他の魚との力関係をよく考慮しましょう。
主な日本産淡水魚と金魚の混泳相性は次の通りです。
混泳相手 | 混泳相性 | 備考 |
---|---|---|
タナゴの仲間 | 〇 | 基本的には問題ありません。和金型のほうが相性が良いでしょう。 個体によっては金魚のヒレにいたずらすることがあります。 ※バラタナゴは比較的トラブルを起こしにくいです。 ※アブラボテやタビラ類は高確率でいたずらするのでおすすめできません。 |
メダカ | 〇 | 金魚が小さく、メダカが口に入らないサイズであれば混泳できます。 金魚が成長すると、最終的には混泳できなくなります。 |
コイの仲間(遊泳性) | △ | オイカワ、カワムツなどの遊泳性のコイの仲間は和金型なら問題ありません。 和金型以外の金魚は、ヒレにいたずらされてしまいます。 |
コイの仲間(底生) | ◎ | カマツカ、ツチフキなどの底生のコイの仲間はお互いに干渉しないため、基本的に安心して混泳できます。 底砂は底生コイの要求に合わせてください。 残飯の掃除もしてくれますが、底生コイ自体の飼育難易度は金魚よりもやや高めです。 |
ドジョウの仲間 | ◎ | お互いに干渉しないため、基本的に安心して混泳できます。 古くから定番の組み合わせです。残飯の掃除にも活躍します。 |
ハゼ・カジカの仲間 | △ | 金魚の体型に関係なく、ヒレにいたずらすることがあります。 ※ウキゴリやジュズカケハゼの仲間は比較的トラブルを起こしにくいです。 ※ヌマチチブやヨシノボリ類は高確率でいたずらするのでおすすめできません。 ※カジカの仲間は金魚の好む環境とは反対の強い水流がある環境を好むので不向きです。 |
ナマズの仲間 | × | 攻撃性を示すため、混泳は不可能と考えたほうが良いでしょう。 |
▼こちらも参考
熱帯魚との混泳早見表
熱帯魚と混泳させる場合は、基本的に金魚が熱帯魚の飼育条件に合わせる形となります。
このためヒーターが必要です。
長期飼育を考えた際に相性が良い魚は意外と少なく、プラティなどの比較的大型になる卵胎生メダカか、コリドラス、ローチ類となるでしょう。
タイやマレーシアなど熱帯域からの輸入金魚は、熱帯魚と似たような環境で養殖されています。
国産金魚よりも、熱帯魚の環境に合わせて飼育しやすいのが特徴です。
混泳相手 | 混泳相性 | 備考 |
---|---|---|
グッピー | × | 金魚の口に入るため、食べられてしまいます。 |
プラティ・卵胎生メダカ | 〇 | 基本的には問題ありません。 個体によっては金魚のヒレにいたずらすることがあります。 |
カラシン・小型テトラ | △ | 小型種は金魚の口に入るため、食べられてしまいます。 中~大型種は金魚のヒレにいたずらすることがあります。 |
コイ・ラスボラ | △ | 小型種は金魚の口に入るため、食べられてしまいます。 中~大型種は金魚のヒレにいたずらすることがあります。 |
ローチ・ボーシャ・タニノボリ | △ | ローチ類は問題なく混泳できます。 ボーシャ類は金魚に攻撃する可能性があるため不向きです。 タニノボリは金魚の好む環境とは反対の強い水流がある環境を好むので不向きです。 |
フライングフォックス/アルジイーター | × | 金魚に張り付き体表をなめてしまうため、混泳は不可能と考えたほうが良いでしょう。 |
ドワーフシクリッド | × | 金魚のヒレにいたずらすることがあります。 |
アフリカンシクリッド | × | 攻撃性を示すため、混泳は不可能と考えたほうが良いでしょう。 |
エンゼルフィッシュ | × | 攻撃性を示すため、混泳は不可能と考えたほうが良いでしょう。 |
ディスカス | × | 低水温で弱アルカリ性を好む金魚と、高水温で弱酸性を好むディスカスとは水質の相性が良くありません。 |
ベタ・グラミー・アナバス | × | 弱アルカリ性を好む金魚と、弱酸性を好むベタ、グラミー類とは水質の相性が良くありません。 |
コリドラス | 〇 | お互いに干渉しないため、水質に寛容な種であれば基本的に安心して混泳できます。 底砂はコリドラスの要求に合わせてください。 |
オトシンクルス・ロリカリア | × | 金魚に張り付き体表をなめてしまうため、混泳は不可能と考えたほうが良いでしょう。 |
プレコ | × | 金魚に張り付き体表をなめてしまうため、混泳は不可能と考えたほうが良いでしょう。 |
レインボーフィッシュ | △ | 小型種は金魚の口に入るため、食べられてしまいます。 中~大型種は金魚のヒレにいたずらすることがあります。 |
ハゼ・ゴビー | △ | 金魚のヒレにいたずらすることがあります。 |
フグ・パファー | × | 攻撃性を示すため、混泳は不可能と考えたほうが良いでしょう。 |
エビ・ビーシュリンプ | × | 金魚の口に入るため、食べられてしまいます。 |
金魚の混泳 まとめ
▼こちらも参考
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