コリから目線でモノを言う vol.19 実は個性豊か!白コリの話

コリから目線でモノを言う
コリから目線でモノを言うコリドラス生き物系

どうも、ほにゃらら sp.です。

このコーナーではアクアリウムの森羅万象、あらゆる関連製品・生体について、

コリドラス飼育目線

での、見解・感想なんかを紹介していきます。

第19回のテーマはアルビノタイプのコリドラスについて。

コリドラスの中では定番中の定番ともいえる、通称「白コリ」ことアエネウスのアルビノ個体。
白コリ以外にも、いくつかの種でアルビノ系品種が作出されています。

アルビノ系コリドラスの定番
白コリことアルビノアエネウス。

そしてそれらはぱっと見、どれも同じに見えることでしょう。
しかし!良~く見るとそれぞれ元となった種の個性を活かしているのが見えてきます。

今回はそのあたり、掘り下げていきましょう!

▼そもそもアルビノとは?こちらも参考

アルビノ系品種のコリドラス

アルビノ系品種が作出されており、入荷のみられる種は次の通りです。

全部一緒に見えるかも?
アルビノ・アエネウス
アルビノ・パレアタス
アルビノ・ステルバイ
アルビノ・イルミネータス
アルビノ・ラバウティ
アルビノ・ジガータス
アルビノ・ピグミー

アルビノ系改良品種なので、どの種も

  • 黒い色素が無くなり、全体的に白っぽい
  • 目が赤い

この2点が共通しています。

アルビノアエネウス
ロングフィンタイプ
アルビノパレアタス
ハイフィンタイプ

アルビノと原種との比較

種名アルビノ品種原種のイメージ注目のポイント
アエネウス通称「白コリ」。
最もスタンダードなアルビノ系コリドラスです。
原種で言う黒い部分がメタリックに。
アルビノ品種の割に強健な体質で、原種よりも丈夫かも。
パレアタス原種の黒斑の位置にメタリックな痕跡が見られます。
かつては「白コリ」と言えばこちらが一般的でした。
アエネウスとは異なり、原種の方が順当に丈夫です。
ステルバイおそらくアルビノ系品種では一番違いが明瞭。
胸ビレがオレンジ色に染まるので区別は容易です。
白地に白のドットが入るので、実質ドットは目立ちません。
胸ビレのオレンジ色は、原種と変わらぬ魅力です。
イルミネータス背中の蛍光色がアルビノの白と相まって異なる輝きに。
白地の肌に黄金色の光沢が際立ちます。
光沢の強さと面積で、アエネウスとの区別は容易です。
ラバウティ元々アエネウス似の種です。
アルビノ個体は一層アエネウスに似ました。
もはや、見分けがつかないレベルかもしれません・・・?
アエネウスに比べ、メタリックな面積が狭いです。
流通は少なめです。
ジガータス元々ラバウティ類似種なので、もはや超そっくり。
メタリックな面積がラバウティよりもさらに狭いです。
流通は少なめです。
ピグミーミニコリ系唯一のアルビノ品種。
2023年9月に初輸入されました。
小さく、群れで楽しめる白コリといった印象です。

アルビノという色彩変異は、体全体の黒色素胞が作られなくなる突然変異体を固定化したものです。
このため、基本的には全身のあらゆる黒い色素が抜け、真っ白となります。また、目は赤くなります。

このため、元々黒かった部位で変化が大きく表れます。
また黒以外の発色は基本的に変わりませんが、白い体色との相乗効果で原種には無い味わい深いコントラストを生み出すこともあります。

このため原種で黒い模様のある部位、または黄色やオレンジ、輝きのある部位に着目して観察すると、アルビノ系コリドラスの奥深さが見えてきますよ。

パレアタス。
キラキラ輝く位置がアエネウスと違います。
イルミネータス。
背中の発色がアルビノならではの黄金に!
ステルバイ。
茶色の地に白ドットが特徴でしたが、
白地に白ドットとなり実質消えました。
胸ビレのオレンジ色は健在です。

アルビノ同士集めて観察眼を極めるも良し、原種と混泳させ比較を楽しむのも良し!ですね。


原種より丈夫かも?アルビノアエネウス

あまり人影を恐れないので、
見ていて楽しいかも

アルビノ系の熱帯魚は改良が進んでいるため、一般的には原種よりも体質が弱くなる傾向があります。

しかし、通称白コリことアエネウスのアルビノ個体に関しては、なぜか原種よりむしろ丈夫なフシがあります。

原種より人に慣れやすく、どちらかといえば性格も図太めな傾向があるようです。

アルビノ系品種は視力が弱いとされますが、コリドラスは元々餌を食べるにあたって視力にはあまり頼っておらず、センサーのような役割を果たすヒゲに頼っています。

このため視力が低くても、大したデメリットではないようです。


アルビノの魚と組み合わせよう

コリドラス以外にも、様々な熱帯魚でアルビノ系品種は作出されています。
アルビノ同士で組み合わせた水槽というのもまた、個性的で面白い水槽といえるでしょう。

コリドラスは協調性が良いので、小型魚であればほとんどの熱帯魚と混泳できる点も嬉しいところです。

色々なアルビノ系熱帯魚

実は個性豊か!白コリの話 まとめ

ぱっと見一緒。でも、よく見ると違う!
  • アルビノ系品種のコリドラスは、一見どれも白地に赤い目のコリドラスです。
    ぱっと見では、どれも一緒に見えるかもしれません。
  • アエネウス・・・いわゆる白コリ。背中のメタリックな面積が広いのが特徴です。
    原種よりもむしろ丈夫なフシがあります。
  • パレアタス・・・メタリックな面積がアエネウスとは異なり飛び飛びに入ります。
    元祖白コリといえばこちらでしたが、近年では流通量が少し減ったようです。
  • ステルバイ・・・ドット模様が目立たなくなりましたが、胸ビレのオレンジは相変わらず。この点でひと目で見分けられます。
  • イルミネータス・・・背中の蛍光色がアルビノの白い体色と相まって、独特な黄金色に輝きます。
  • ラバウティ・・・アエネウスに似ますが、メタリックな面積が狭めです。
    流通量も少なめです。
  • ジガータス・・・ラバウティにそっくりですが、さらに光沢の面積が少なくなります。
    流通量も少なめです。
  • ピグミー・・・アルビノ品種は比較的新しく登場しました。
    小柄で群れる性質が強いのは、ピグミーそのままです。
    性質はピグミー、見た目は白コリの良いとこどりです。

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投稿者
ほにゃらら sp.

福島県産のワイルド個体。
ロカリティの詳細は残念ながら記録がない模様。
アクアリウム歴はだいたい20年くらい。
「同属内で多様なバリエーション」が好き。若干コレクター気味。
つまりコリドラスや、ミクロソリウムが最高。ということですね。

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