どうも、ほにゃらら sp.です。
このコーナーではアクアリウムの森羅万象、あらゆる関連製品・生体について、
コリドラス飼育目線
での、見解・感想なんかを紹介していきます。
第4回では、コリドラス水槽で楽しめる水草について、詳しく掘り下げていこうと思います。
コリドラス水槽で楽しめる水草
基本的にコリドラスと水草はあまり相性が良いとは言えません。
「目の細かい砂を要求する」「底床を掘り返してしまう」
この2点の基本的なコリドラスの性質が、一般的な水草の基本的な性質と都合が合わないためです。
しかし、水草の中にはそのような環境でも問題なく育てられるものもいます。
つまるところ、種類を選べばコリドラスの水槽で水草を楽しむことは可能です。
コリドラスの都合に合わせられる水草の条件は、「底床に植える必要がない」こと。
流木や石に活着できる水草がおすすめです。
流木や石などに活着する性質を持つ「陰性水草」を中心に採用したレイアウトであれば、コリドラスとの相性は良いです。
もし、どうしてもコリドラス水槽に本格的な水草レイアウトを施したい場合には、上記のグループから選ぶ形となるでしょう。
いくつかピックアップして紹介します。
アヌビアスの仲間
水草の入門種に挙げられる、代表的なサトイモ科の水草です。
丸い葉が愛らしく、幅広い水質への適応力がある点から大変育てやすい水草として古くから人気です。
いくつかのバリエーションがありますが、どれも基本的な育成方法は一緒です。
流木や石などに活着させての利用が基本となります。
ミクロソリウムの仲間
アヌビアスに並び水草の入門種に挙げられる、代表的なシダの仲間です。
幅広い水質への適応力がある点から、大変育てやすい水草として古くから人気です。
アヌビアス同様、流木や石などに活着させての利用が基本となります。
葉の形にバリエーションが多く、きっとお好みの形のものが見つかるでしょう。コレクション性の高さもコリドラスと共通します。
▼ミクロソリウムはこちらもぜひ。
モスの仲間
ウィローモスに代表される、活着性を持つ水生コケの仲間です。
いくつかの種類がありますが、多くは幅広い水質に適応し、育てやすいものが多いです。
流木や石などに巻き付けることで、まさに「苔むした」水景を創り上げます。
ブセファランドラの仲間
水草水槽に用いられるようになってからは比較的歴史の浅い、サトイモ科の水草です。
ボルネオ島の固有種で、クリプトコリネのような見た目でアヌビアスのような性質を持つ植物といった位置づけにあります。
基本的な性質はアヌビアスに準じ、育成は容易です。
非常に変異が多く、高いコレクション性がある点でもコリドラスと共通します。
ブセファランドラは水中で花を咲かせる点も、他の水草ではあまり見られない特徴です。
テトラ類など遊泳魚がいる場合、花が咲くとすぐにかじられてしまいますが、コリドラスは花に対して悪さをしません。
水中での開花を楽しめるという点でも、コリドラスとの相性は良いと言えます。
※ブセファランドラの花は独特で好みが分かれる形状のため、切ってしまう人もいます。
どうして多くの水草と相性が悪いの?
ここまでコリドラスの水槽におすすめできる一部の水草を先に紹介させていただきました。
では次に、なぜ多くの水草はおすすめできないのか。
その理由を掘り下げてみましょう。
まず前提として、コリドラスに最適な飼育条件を考えます。
コリドラスの底床には「粒の細かい砂」が最適です。
一方で、多くの水草の育成にはソイルが欠かせません。
レイアウト水槽でもこのような目の細かい砂は利用される場合がありますが、前面に化粧砂として敷く場合がほとんどです。
この砂自体にはソイルのように肥料分が含まれていないため、水草の育成には物足りません。
この点で、ソイルの使用を要求する多くの水草とコリドラスはそもそもあまり相性が良くない と言えるのです。
また、せっかく水草を植えたとしても、コリドラスは底床を掘り返す習性があります。
このため、植えても抜かれてしまいます。
この点で活着系の水草であれば、抜かれる心配がないので安心して使えるというわけです。
水草と相性の良いコリドラス
逆に、コリドラス視点で水草水槽と相性の良い種類も中にはいます。
コリドラスとしては例外的に中層を泳ぎ回る性質を持つ「ミニコリ系」の種類です。
特に「ピグミー」と「ハステータス」は、コリドラスとしては例外的に前景草や有茎草とも相性が良い種類です。
この2種は、コリドラスよりもむしろ小型カラシンやテトラ類に近い性質を持つため、底床も特に選びません。
したがって、問題なくソイルが採用できます。
コリドラスの都合に水草が合わせる場合は活着系水草から選択になりますが、水草の都合にコリドラスが合わせる場合は、これらミニコリ系からの選択となってきます。
どうしても有茎草を使いたい
どうしても!!有茎草を!!使いたい!!!!!
そんなワガママな方のために、選択肢が無いわけではないです。
おもりを使う
どうしても有茎草を使いたい場合、おもりで束ねて沈めておくと良いでしょう。
植えたばかりでまだ根を張っていない水草は、おもりで束ねて沈めておきましょう。
よほど大型のコリドラスでもない限り、動かされてしまうことはそうそうありません。
ライフマルチ付水草を使う
他に、「ライフマルチ」「マルチリングブラック」付の水草もおススメです。
これは底床に置くだけ、植えるだけでお手軽にレイアウトができます。
これならばコリドラスに掘り返されてしまう心配もありません。
ただしコリドラスを主役とする場合ソイルの使用が適しません。
「必ずしもソイル使用を要求しない」「主に液肥で育つ」種類の水草を選ぶと良いでしょう。
具体例としては、ハイグロフィラの仲間やカボンバなどがおススメです。
ライフマルチ付水草は、コリドラスと水草が要求するそれぞれの水質の条件に合っていればOK。
有茎草に限らず、どの種類でも導入できます。
根張りするまで待つ
植えたばかりの水草は、根が張っていなければすぐに抜かれてしまいます。
しかし、底床内に十分に根を張った状態であれば、簡単に抜かれてしまうことはありません。
コリドラスを導入する前に十分な育成期間を設け、根張りが完了した後であれば、コリドラスとの共存は可能です。
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