今回はチェリーシュリンプの中でも極めて赤い『レッドファイアー・シュリンプ』にスポットを当てたいと思います。
チェリーシュリンプ系には2種類の赤いシュリンプがいます。飼育方法は同じですが色味が変わる点が興味深いところです。そんなレッドファイアーシュリンプの生態について掘り下げてご紹介します。
レッドファイアー・シュリンプとは
チェリーレッド・シュリンプの登場後に台湾で作出された品種です。2010年頃から流通するようになりました。チェリーレッド・シュリンプのように全身が赤く染まる品種で、透明感がなく深い赤色が特徴です。体色の特徴から「極火蝦」とも呼ばれています。
体長は3~4cmほどで他のカラーシュリンプと変わりませんが、色抜けしにくい点が差別化要素の一つです。
体色の比較をしてみよう!
並べて見てみると、分かりやすいのではないでしょうか。「レッドファイアーシュリンプ」は赤いペンキをかけたようなマットな赤色をしています。
それと比較すると、「チェリーレッド・シュリンプ」は殻に透明感があり、柔らかい赤色といった具合です。
こちらは水草の写真での比較です。水草水槽のアクセントカラーとなって、緑に赤がとても映えます。
鮮やかな色彩のレッドファイアー・シュリンプが人気がありますが、水草水槽では主張しすぎないチェリーレッド・シュリンプを好むアクアリストさんも多くいます。
どちらも魅力的な品種です。混泳している魚や、水草などの色合いをみて選んでみましょう。
レッドファイアー・シュリンプにはオスがいない!?
購入後、オスがいないんですが?という話をよく耳にします。
はっきりいうと入荷の時点で9割いません。というより、9割9分と言ってもいいかもしれません。
オスがいない理由として、オスの体色が悪いからです。
例としてレッドファイアー・シュリンプの元になったチェリーレッド・シュリンプの画像をご覧ください。(※写真がないほど、いないと思ってください……。)
写真でお分かりいただけるかと思います。オスは暗くて赤みが弱く、メスは明るくて赤みが強い。レッドファイアー・シュリンプにも同じことがいえます。
地味な色よりきれいな発色をしたシュリンプを迎えたいと方が多いと思います。生産者も理由は同じです。決してオスがいないわけではありませんが、限りなく少ないと思ってください。
※チェリーレッド・シュリンプも同じです。
コケ除去能力について
観賞用のシュリンプの「レッドファイヤー・シュリンプ」は雑食性であり、コケ類も食べます。
コケ除去能力が高いミナミヌマエビやヤマトヌマエビと比較してしまうと、除去能力は劣る感じがあります。
繁殖や交配について
繁殖方法
大卵型であることから、水槽内にオスとメスがそろっている状態であれば容易に繁殖します。
繁殖をさせる場合は容器のキャパオーバーにならないよう注意しましょう。
繁殖が成功してメスの抱卵が確認できたら、抱卵したメス個体を隔離してふ化させるか、水草を入れて稚エビがふ化した時の隠れ家として準備しましょう。稚エビの生存率を上げることが繁殖成功への道です。
交配・掛け合わせ
「レッドファイヤー・シュリンプ」は他のカラーシュリンプやミナミヌマエビと交雑をします。
※ビーシュリンプは交雑しません。
他のカラーシュリンプと交配しても、色が混ざり合うことはありません。他のカラー同士での交配の場合、原種に近い色合いの稚エビが生まれてくるためおすすめしません。
飼育方法
初期の頃はチェリーレッド・シュリンプに比べて弱い印象がありました。
最近では体質の改善もされ、レッドファイアー・シュリンプも飼育が容易な品種となりました。
飼育環境・方法に関して下記の記事をご参考いただければと思います。
チェリー・シュリンプはカラーバリエーションが多く、暖色系・寒色系・部分的に抜けた品種もいます。※上記の記事でも少しご紹介してます。
まとめ
丈夫で飼育難易度も低いので、シュリンプ飼育を始めてみたい方、水草水槽の色のアクセント、コケ掃除屋さんとして導入したい方にオススメです。
深みのある赤いシュリンプをぜひお迎えしてみてはいかがでしょうか。
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