絨毯のような美しい水景を作り出せることから大人気のグロッソスティグマ(通称グロッソ)。
本記事ではそんなグロッソを美しく元気に育てるためのポイントをご紹介します。
グロッソスティグマの特徴
名称 | グロッソスティグマ |
学名 | Glossostigma elatinoides |
分布 | オーストラリア |
地を這う明るい緑の丸葉で底床を埋め尽くす、前景草の定番中の定番です。日本で紹介された当初から、使いやすい前景草として話題になりました。さらに、日本でビーシュリンプブームが巻き起こった時には「エビに映える前景草」としての地位を確立しました。
地面をびっしりと覆うように成長するため、前景草の中でも高さが出ず、広々とした空間を演出することができる種類です。緑の絨毯を作るには高光量とCO2の添加が必須です。成長のスピードが非常に早いため、葉の様子を見ながら液体肥料と固形の追加肥料を併用するのがお勧めです。
上手に育てるためのポイント
水草を上手の育てるためにはまずは植栽、つまり植えるところからです。うまく植栽できるポイントをご紹介します。
植え方
①根本付をピンセットで持ちます。水草に対して、45度を意識しましょう。
②あとから浮いてしまわないようにまっすぐ深く植えます。
③うまく植栽できました!
1~2cmの深さ・2cm間隔で植え、最後に少しだけソイルをかぶせるとより抜けにくくなります。
トリミング
トリミングがうまくいかない。そんな悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか?
高さを抑え、そろえて刈り取るのがポイント。葉の途中が切れてしまっても構いません。新しい葉が伸びて、覆いかぶさってくれれば目立たなくなります。どうしても葉が途中で切れているのが気になる という方は、葉を根元から切ってしまっても構いません。
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ここからは育て方の解説です。うまく育てるためのポイントをご紹介します。
光量
グロッソは光量の要求度が高い水草です。水草専用のLEDライトを使用してしっかりと光量を確保しましょう。
アクロ TRIANGLE LED GROW 600
アクロシリーズオリジナルの、60cm水槽に最適な、水草育成を目的に開発されたLEDです。白・赤・青の各色のLEDチップは水草育成に優れた最高クラスの品質のLEDチップを採用しています。三角形のアルミボディが特徴的で、その表面にはアルマイト加工が施されており耐食性、耐摩耗性に優れます。
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CO2
水草レイアウトを楽しむ上でCO2添加は欠かせません。添加の有無で成長に著しい差が出ます。
中でも前景草の育成はCO2の添加なしでは不可能と言っても過言ではないでしょう。グロッソスティグマの絨毯を作りたいのならCO2の添加は必須です。
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動画を見ていただければ一目瞭然ですね。かといって、CO2の過剰添加もいけません。あまりに水中の二酸化炭素濃度が高いと、水草だけでなく一緒に入れている生体にまで影響を及ぼしてしまいます。CO2の添加目安は7~8ppmです。神経質にならなくてもよいですが、水質調査などと合わせて、日ごろからチェックしておきましょう。
底床
水草の育成なら底床はソイルで決まり。吸着系と栄養系の2種類のソイルがありますが、栄養系を使用すれば最初の施肥は不要です。特にグロッソは成長が早く栄養の要求量も多いので、栄養系ソイルの使用をおすすめします。
光量の確保とCO2添加の管理をしっかり行い光合成を促せば、コケが生えてしまうリスクも減らせるでしょう。
GEX 水草一番サンド 8kg (グリーン)
肥料
しばらく育てているとグロッソの葉の黄色みが強くなってくる場合があります。これは施肥のサインです。このサインが出たら葉の様子を観察しながら固形肥料・液体肥料を施肥しましょう。液肥の施肥は「毎日少量ずつ」が基本です。葉の様子を見ながらゆっくり行ってください。
固形肥料
カミハタ 水草専用肥料OKOSHI(おこし)100g(約20個)
液体肥料
Plants Fine K(カリウム)400ml
うまく育ってくれないときの対処法
グロッソを思い通り育成できない!そんな壁にぶち当たってしまったときの考えられる原因・対処法をご紹介します。
徒長する(横に這ってくれない)
ビギナーさんがグロッソ育成でぶち当たる壁。それが「横に這ってくれない」こと。
もりもりの草原を作りたくてグロッソを育てているのに、上に伸びてしまってはいつまでたっても草原が完成しない!こんなときは次のことを確認しましょう。
・光量不足
・肥料不足
・カリウム過多
特に光量は重要です。光量が不足すると、光を求めて上に伸びていきます。照明の初期投資はしっかりと行いましょう。
それでもうまく育たない場合は……
・植栽時は深めに植え込む。
・ランナーを出し始めたら葉だけを刈り取り、高さをそろえる。
ことを行ってみてください。
コケが生えてしまった
グロッソを育てていて、コケが生えてしまった!その原因と解決法を解説します。
原因
・栄養過多
・CO2不足
栄養過多の原因の1つが導入している生体が多すぎたり給餌量が多すぎたりすることです。給餌量は基本的に少なめ。水槽サイズに応じて生体数を調節しましょう。
解決策
・栄養過多⇒換水頻度を上げ、エビを多めに導入
・CO2不足⇒CO2添加量の見直し
また、液体肥料はコケの発生につながりやすいです。底床に埋め込む固形肥料を使えばコケの発生を抑えられます。
根がしっかり張っていれば、ヤマトヌマエビの導入もコケ対策に有効です。ただし、植栽直後ではエビに抜かれてしまうことがあるので注意しましょう。
葉が黄色くなってしまう
水草の葉の色が本来の緑色ではなく、薄く黄色っぽい……なんてことありませんか?それには、次の2つの原因があります。
原因
・成長とともに葉同士が重なり合ってしまっている
・肥料不足により成長障害を起こしている
この場合はトリミングと固形肥料の施肥が有効です。まず、トリミングで成長できるゆとりを持たせます。グロッソは根からの栄養吸収が良いのでトリミング後、底床に固形肥料を植え込みましょう。
絨毯の一部が浮いてしまう
やっと仕上がってきた絨毯!と思ったら、一部が浮いてしまっているではありませんか。せっかくの絨毯が台無しですよね。
一見失敗と思えるこの現象ですが、グロッソがうまく育てられている証拠なんです。すでにグロッソが密になっており、折り重なっている状態だとこのような事が起こります。
原因
・葉が密になり折り重なっている
解決策
・リセットを行い植栽し直す
石などを重しとして押さえつけるという手もありますが、あまり効果はありません。こうなったら一度レイアウトを最初から組み直し(リセット)たほうが確実です。
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チャームでは、寒天培地で水草を培養させた「組織培養水草」を販売しています。ぜひお試しください。
オリジナル組織培養 グロッソスティグマ 1カップ
オリジナル組織培養 グロッソスティグマ 3カップ
オリジナル組織培養 グロッソスティグマsp. ホワイト
グロッソスティグマを使用したレイアウト
\レイアウト立ち上げの様子はこちら/
まとめ
最後までお読みいただきありがとうございました。
今回はグロッソスティグマの育成のポイントをご紹介しました。本記事で紹介したポイントを押さえて、理想のグロッソレイアウトを完成させてくださいね!
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