こんにちは。今回はちょっと変わった貝類、キラースネールのご紹介です。コケ取り役として貝類を導入される方も多いことでしょう。コケが生えると大変なのですが、コケ以外にもスネイルという小さな貝がいつのまにか水槽にいることがありませんか?
いくら駆除しても湧いてくるスネイルの駆除役として活躍してくれるのがキラースネールです。
そんなキラースネールの飼育方法やスネイル駆除についてご紹介したいと思います。
生物学データ
学名:Clea helena ( Anentome helena )
分類 | エゾバイ科 |
体長 | 2cm |
食性 | 肉食 |
分布 | インドネシア・タイ・マレーシア |
キラースネールは、インドネシア・タイ・マレーシアに生息するエゾバイ科の貝です。
エゾバイ科の仲間は多様な環境に生息する種で、寒帯や熱帯、深海に生息するものまでいます。そんなエゾバイ科の貝の中でも、色彩が美しく、純淡水で飼育できるのは貴重です。
※本種しか流通していません。
殻高は2~3cmほどの小型で、色彩は黄色と黒のシマシマ柄が特徴です。
本種はよく砂にもぐる性質があります。いないと思ったら、砂にもぐって水管だけ出している姿を見かけます。
魚のエサなどを与えると、ニオイに反応して活発になり、砂の中から出てくることがあります。
貝を食べる貝ということもあり、水槽内に混入してくるスネールなどの除去役としても人気があります。『アサシン・スネール』『淡水エゾバイ』『スネールキラー・スネール』という別名を持ちます。
ブラックキラースネール
学名:Clea helena ( Anentome helena )
インドネシア・ジャワ島に生息。
キラースネールと同サイズですが、生息地の違いで殻の模様は異なります。水管はキラースネールと異なり黒色です。
『ブラックアサシン・スネール』『淡水エゾバイ』『スネールキラー・スネール』という別名を持ち、通常ののキラースネールのカラーが異なるタイプとされています。
スネール対策に!
水槽を立ち上げ、観賞していたら、『ん?こんな貝導入したか?』と思うことがあるのではないでしょうか。放っておくと増えてしまうことが多いと思います。
そんな水槽にわいたスネール除去に活躍するのがキラースネールですが、
スネール対策には本種以外にも有効な生物がいるのでご紹介しましょう。
アベニー・パファー
学名:Carinotetraodon travancoricus
純淡水で飼育可能な小型のフグです。フグの仲間はスネールを捕食します。小さなスネール除去に有効です。
アベニー・パファーについては、下記の記事で詳しくご紹介しています。
アノマロクミス・トーマシー
学名:Anomalochromis thomasi
ギニア・リベアリに生息する小型のシクリッドです。
特徴として、黒い3つのスポットにヒレとボディに青や赤の色彩を持っています。
アベニー・パファーに比べて大きめのサイズであり、ちょっと大きなスネールに特に有効な種です。
※成長とともに気が荒くなります。混泳の際は注意が必要です。
飼育環境・設備
水槽サイズ
・飼育容器はプラケースから水槽まで可能です。※生体は大きくても40mm程です。
・フィルターは飼育容器のサイズに合うもの・容器によっては水換えのみで大丈夫です。
フィルター
水質の適応能力は高く、丈夫ですがアンモニアや亜硝酸塩が多いと殻を閉じてしまいます。
水質悪化を防ぐため、飼育する容器に合ったサイズのフィルターを準備してください。
水質・水温
水温:23~26℃ 水質:中性~弱アルカリ性
底床
本種は砂の中にもぐる傾向があるため、もぐりやすい底床を選んでいただけると良いでしょう。
餌(給餌)方法
貝を食べる貝ですが、熱帯魚用の人工飼料なども食べます。
口吻を巻貝に突っ込む食べ方をします。基本的には腐肉食性で、水槽内の魚やエビの死骸、生餌等の残餌を好むようです。
※アベニー・パファーやトーマシーと比較すると、完全にスネール除去するには時間はかかります。
混泳について
キラースネールは多くの種と混泳できますが、ラムズホーンなどの小型の貝類は捕食されてしまうので混泳できません。
貝類を捕食するフグや大型の魚、ナマズは誤飲の恐れがあるのでNGです。
混泳OK
混泳NG
繁殖
キラースネールは水槽内での繁殖が可能です。
しかし、一度の産卵数が少なく成長速度が遅いため、多く殖えることはありません。
繁殖を行うには5~6匹の個体を用意します。
キラースネールは雌雄異体(※オスメスで分かれている。)です。外観での区別は特徴がないので難しいです。
水槽の壁面には産み付けず、流木や石・水草などに1個ずつ産み付けていきます。
産み付けてから約1カ月前後でふ化します。稚貝は親と同様の姿を持ち簡単に育てられます。
※水質pH6.5~7、水温25℃を保ちます。
※ヤマトヌマエビなどの雑食性の生体と混泳の場合は捕食されてしまうことがあります。
まとめ
キラースネールは、観賞的にも見ごたえのある種で、手で駆除しても殖えてくるスネールの駆除にとても有効です。
近所のお店では中々売っていないという方は、ぜひチャームの通販をご利用ください。
スネールにお困りの方、ぜひ一度効果を試してみてください。
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