ドワーフクラブ・レピドテルプーサ属<カニ解説>

その他水生生物
その他水生生物

ゲオセサルマ属と同じ、ドワーフクラブとして人気の小型のカニ。片方のハサミが大きい特徴を持ち、色鮮やかで模様のバリエーションも豊富です。同じ島に棲みながら姿を変えたカニを掘り下げてみていきましょう。

生物学データ

分類レピドテルプーサ属
甲長・甲幅2cm・1.5cm
食性雑食
原産地・分布インドネシア・スラウェシ島・ボルネオ島

「ドワーフクラブ」との総称を持つ小型のカニのうち、「レピドテルプーサ(Lepidothelphusa)属」は「ゲオセサルマ属」と同様に陸棲が強く、オスのハサミが非対称(片方のみ)で肥大化する特徴があります。

どの属にも入らない小型のカニも多属存在しているようですが、現地でも研究者が少なく、解明されていない部分も多いようです。

ドワーフクラブ(レピドテルプーサ属)の魅力
  • 飼育が容易。
  • 丈夫でビギナー向き。
  • インテリアとしてデザインのある容器が選べる。

ドワーフクラブと小型の仲間 (レピドテルプーサ属)

オレンジアーム・クラブ

ボルネオ島に生息するレピドテルプーサ属です。オレンジ色のハサミに背面が赤に黒地・片方のハサミが大きい特徴があります。

産地、学名等の詳細は不明で、生息環境についてもよくわかっていないようです。別名は『ホワイトチップトマトクラブ』。

スラウェシスチールブルー・クラブ

インドネシア・スラウェシ島に生息する淡水カニです。個体差はありますが、淡い青のハサミ・背部はグレー褐色の色彩を持ちます。

オスのハサミが片方大きくなり、爪が湾曲しているのも特徴です。別名は『インドネシアパンダ・クラブ』。

ブルーダート・クラブ

インドネシア・カリマンタン島の淡水ガニです。紫の体色に背部の水色の模様、ハサミは白くスラウェシ島の同系色のカニとは異なる色彩を持ちます。

『ボルネオブルー・クラブ』『スカイブルークラブ』『ホワイトアーム・バンパイアクラブ』『ホワイトアーム・ヴァイオリンクラブ』など多くの名前があります。

ドワーフクラブ・他属仲間

ホワイト・クラブ ホワイトアーム

学名:Thaksinthelphusa yongchindarat

ボルネオ島に生息する甲幅3cmほどのドワーフクラブの仲間です。

紫の体色に白いハサミがきれいな種で、ブルーダートクラブとの違いは、片方のハサミの肥大化と背部の模様がない点にあります。

詳細が不明な点も多く、生息域についてもわかっていないようです。

別名は『ホワイトアームバイオリン・クラブ』。

パディック・クラブ

学名:Melasesarma obesum

インドネシアやマレーシアを中心に輸入されるドワーフクラブですが、太平洋沿岸が原産です。
メタセサルマ属のドワーフクラブで、ゲオセサルマ属よりもハサミが丸くて大きく、フォルムも丸みがあります。

淡水に適応能力がありますが、生息域は海・汽水地域であるようです。カラーバリエーションがあり、『ミルク』『エメラルド』『ルビー』がいます。

エメラルド
ミルク
ルビー

注意点

ドワーフクラブはワイルド採取個体を入荷しているため、色・柄(有無)の違い、入荷時でのハサミ・脚の欠損があります。
発送時のハサミ・脚の欠損もあります。
欠損したから弱くなるということはありせん。
脱皮のタイミングで再生します。(再生速度は遅くなります。ご理解ください。)

ドワーフクラブ飼育方法については下記の記事をご覧ください。


まとめ

レピドテルプーサ属はゲオセサルマ属に比べて種類が少なく、生態情報が少ない種です。

飼育方法も容易で、個体も小さいためにボトルなどで飼育できる点も魅力的ですよ。

お部屋のアクセントとしてお洒落な容器でお迎えしてみてはいかがでしょうか。

投稿者
WT

多くの生き物のブリーディングを経験をし、今はもっぱら観葉植物・DIY!

自分の好きな物での部屋作りが楽しい。

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