今回ご紹介する生体はオニテナガエビです。
淡水のエビの中では世界一大きいといわれ、成長とともにハサミが色鮮やかな青色になるきれいなエビです。
観賞用や食用としても人気の高いオニテナガエビを少し掘り下げていきます。
オニテナガエビとは
特徴
学名:Macrobrachium rosenbergii
東南アジア原産のテナガエビ。
茶褐色の体色に青いハサミを持ちます。体長は30cmと世界最大の淡水エビといわれています。
※ハサミの長さは含みません。
「アジアンブルーロブスター」「ブルーワームロブスター」の別名を持ちます。
幼体期
成長前は淡い色に透き通った甲殻が印象的です。幼体期はスジエビと酷似した姿ではありますが、
赤い額角と腹節にはいる筋状の模様で判別が可能です。
成体
成長とともにハサミは青くなり、体色も茶色く色づきます。個体差はありますが、体も青みが入った個体がいます。画像の個体は20cm未満ですが、最終的には30cmほどまで大きく成長し、ハサミも含めると60cmほどに。個体によっては1mを超えるものもいます。
大きくなるとあって、世界各地で養殖も盛んに行われています。
タイではその場で釣って食べられるレストランが人気のようです。
国内にも負けない種が!
オニテナガエビは現在輸入防疫制度により、海外から の生体の輸入ができず、国内で養殖された小さいサイズのものが流通しています。小さい時期から大きく育てるたのしみがあります。
また、大きさでは国内最大といわれる大型のテナガエビをあわせてご紹介しましょう。
コンジンテナガエビ
学名:Macrobrachium lar
沖縄やインドに生息するテナガエビです。
体長は15~20cmで国内最大といわれます。個体差はありますが、色鮮やかな色彩をもつ美しいテナガエビの仲間です。
オニテナガエビよりやや小ぶりです。沖縄のワイルド種なので流通は安定しませんが、もし見かけることがあれば、大型種飼育の選択肢として検討してみてはいかがでしょうか。
比較
写真を並べてみると、似てはいますが違いが分かると思います。
更に分かりやすいように部位ごとに比較してみました。
オニテナガエビ:明るく鮮やかな青色をしています。
コンジンテナガエビ:濃い褐色や灰色をしています。
オニテナガエビ:ほんのり赤みがあります。※幼体期の方が赤みが強い。
コンジンテナガエビ:体色と同じ色味を持っています。
オニテナガエビ:体色は茶に少し青みが入っています。個体差はありますが青みが更に強い個体もいます。
コンジンテナガエビ:体色は茶。さらに成長すると色が濃くなります。赤み、青みが出る個体もいます。
どちらの個体も成長すると色味が変わりますが、一番の違いはサイズです。
オニテナガエビの方がコンジンテナガエビより体長が約2倍近く大きくなります。
機会があればぜひ、迫力ある姿を見ていただきたいです!
飼育方法について
テナガエビの基本飼育はコチラを参考にしていただけると幸いです。
飼育に関する注意点
基本的な環境はテナガエビと同じになりますが、異なる点でいうと「淡水最大のテナガエビ」「熱帯性」という2点が挙げられます。この2点を含めた注意点などご紹介します。
水槽のサイズ
オニテナガエビは体長が30cmにも成長し、ハサミまで含めると60cmにもなります。幼体期であれば30cm水槽での飼育も可能ですが、終生飼育を考えるとなると60cm以上の水槽をおすすめします。
水質・水温
テナガエビは大食漢です。エサを多く与えればその分だけ水が汚れます。
フィルターは容器のワンラク上のものを選ぶと安心です。
※急激な水質変化予防にもなります。
オニテナガエビは熱帯地域に生息しているテナガエビです。適正な水温は20℃~30℃の間での飼育をおすすめします。適正な水温を保つために、サーモスタットやクーラーなどの設備を使用してください。
※安定した水温を保ち、夏場などの急激な水温変化予防になります。
また、酸欠にも弱いのでエアレーションなどの対策も必要になります。投げ込み式フィルターや底面フィルターなどもおすすめです。
混泳について
オニテナガエビも他のテナガエビ同様に肉食性が強いため、魚やシュリンプなどの混泳はNGです。
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