どうも、ほにゃらら sp.です。
今回ご紹介するのは幹之メダカ。
背に入った光沢を特徴としていて、改良メダカブームの火付け役となった品種です。
幹之メダカから派生品種が続々と登場し、現在のメダカブームへと至りました。
上から見るとその光沢が際立って美しく、改良メダカの中でもトップクラスの人気を誇ります。
初登場から10年以上経ちますが、今なおその人気は根強いです。
背の光の入り具合によって、さまざまな呼び名があることでも知られています。
幹之メダカとは
基本情報 | |
---|---|
飼育しやすさ | ★★★★★ とても容易 |
入手しやすさ | ★★★★★ よく見かける |
維持しやすさ | ★★★★★ とても簡単 |
最大体長 | 3~4cm程度 |
適正水温 | 5~28℃ |
作出年 | 2008年 |
表現系の構成要素 | 体外光 青体色 |
幹之メダカは青体色に体外光を持つ品種です。
2008年に青メダカ系の品種から派生する形で登場し、これをきっかけに注目が集まりました。
そもそも2008年以前は、光沢を持つメダカといえばヒカリ体型の品種であることが必須条件でした。
普通体型の品種で光沢を持つことはないと当時は考えられていたのです。
その常識を覆したのが、この幹之メダカです。
普通体型でありながら背に光沢が載ることは当時では考えられない発色で、これを実現したことで大きな注目を集めました。
普通体型で背に光沢が見られるという形質は現在では「体外光」と呼ばれ、数多くの品種に導入されています。つまり、体外光を持つ品種の元祖がこの幹之メダカとなるわけです。
ラメや体内光、一周光などの表現はこの体外光からの派生系で、普通体型で輝きを持つほとんどすべての表現はこの幹之メダカからの派生系となります。
ちなみに「幹之」という名前は、作出者のご家族に由来しているのだそうです。
飼育のコツ
幹之メダカを上手に飼育するためには、次のポイントを意識すると良いでしょう。
観賞スタイル
上見での観賞がおすすめです。
背の光沢の観賞には上見が最適です。
横見では青メダカとの違いが今一つ分かりません。
容器
黒系の容器が良いでしょう。
体外光の観賞は黒い容器でよく映えます。
エサ
餌に関しては特別な注意事項はありません。
一般的なメダカ用のエサで大丈夫です。
バリエーション
幹之メダカには数多くの派生系が存在します。
その中でも、他の品種へと派生していく際に基本となった品種をいくつか紹介します。
白幹之
白体色の幹之メダカです。
幹之メダカは基本的に青体色ですが、数を多く仔を採っているとたまに白体色の個体が生まれてくることがあります。
それを固定化したものです。
白幹之のペアから幹之(青体色の幹之)が生まれてくることはないようです。
黒幹之
ブラック体色の幹之メダカです。
小川ブラックなどに見られるブラック体色を幹之メダカに導入することで、黒さと光沢が引き締まって際立つ表現になりました。
この黒幹之も、ブラック体色系品種の数多くの派生元として使われました。
ラメ幹之
体外光が背一面に載らず、鱗にラメのように散らばって表現された派生系です。
いわゆるラメ系品種の元祖にあたり、ラメ幹之の登場から数多くのラメ系品種へと派生しました。
ラメの量を増強したタイプは「星河」「ブルースターダスト」などとも呼ばれています。
詳細に関しては不明点が多いものの、ラメと体外光は発色などの遺伝様式が少し異なるようです。
赤系の体色と相性が悪い?
ヒメダカや楊貴妃に代表される赤系の品種と、幹之が持つ体外光の表現は相性が悪いようです。
導入自体は何年も前から試みられているとは思われるものの、少なくとも2023年現在、赤一色に体外光を載せるのは実現できていないようです。
しかし、オーロラなどの別の表現と組み合わせることで、黄色系や紅白、三色の表現に体外光を持つ表現を生み出すことはできています。
黄~赤系の体色を持つと体外光が発現されず、体外光を持つと黄~赤系の体色にはならないようです。
メダカの遺伝は奥深く、難解ですね。
幹之メダカ まとめ
幹之メダカ。
メダカブームの火付け役となった、背の輝きが際立つ品種です。
現在もなおその人気ぶりは健在で、流通量が増え入手しやすくなりました。
楊貴妃と並び、改良メダカの中でもトップクラスの人気を誇ります。
幹之メダカは背の輝きが観賞において最大の魅力であり、「メダカは上見で観賞するもの」という概念を生み出した品種でもあります。
改良メダカの幕開けを担った幹之メダカ、ぜひその美しさを堪能してみてください。
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