白メダカ<改良メダカ解説>

メダカ
メダカ

どうも、ほにゃらら sp.です。

今回ご紹介するのは白メダカ。
名前の通りの真っ白なメダカです。

改良メダカの基本品種としてはヒメダカ、黒メダカの次に人気があり、ビオトープなどでも定番のメダカです。

白メダカとは

基本情報
飼育しやすさ★★★★★
とても容易
入手しやすさ★★★★★
よく見かける
維持しやすさ★★★★★
とても簡単
最大体長3~4cm程度
適正水温5~28℃
作出年2003年
表現系の構成要素白体色

白メダカはヒメダカから最初に派生した品種です。

それまで長らくの間黒メダカとヒメダカの2品種だけとされた改良メダカの中から、たまに見られた薄いクリーム色の個体を選別交配することにより固定化に成功したといわれています。

メダカの基本体色とされるカラーの一つであり、白メダカが作出された翌年に青メダカが作出され、これにて基本4色が出そろったことになります。

メダカの色素細胞は黒、黄、白、虹の4色あり、このうち黒色と黄色を欠乏したものが「白体色」と称されます。

改良メダカとしては基本中の基本という位置付けにあるため、白メダカそのものを系統維持していくといった楽しみ方は、近年ではあまりされないでしょう。

どちらかといえば、睡蓮鉢やビオトープで親しまれることの多い品種でもあります。

ビオトープにベストマッチ!
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飼育のコツ

白メダカを上手に飼育するためには、次のポイントを意識すると良いでしょう。

観賞スタイル

上見、横見、どちらでも観賞が楽しめます。

白い体色は想像以上に存在感があるため、ビオトープだけでなく水槽で横見の飼育でも抜群の存在感です。

白一色のシンプルな配色で、とても安価に入手できます。
このため、気軽にメダカを飼ってみたい!
という方にもおすすめです。

容器

黒系、白系どちらの容器でも良いでしょう。

それぞれに異なるメリットがあります。

黒系容器の場合

黒系、白系どちらの容器でも良いでしょう。
それぞれに異なるメリットがあります。

黒系の容器で飼育する場合、白い体色がくっきり確認できるので管理しやすいのがメリットです。

見やすさや管理のしやすさを重視する場合は、黒容器のほうが良いでしょう。

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白系容器の場合

白系の容器で飼育する場合、白い体色が仕上がりやすくなるのがメリットです。

個体の白さをより強調したい場合は、白容器の方が良いでしょう。

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エサ

餌に関しては特別な注意事項はありません。
一般的なメダカ用のエサで大丈夫です。

エサは特別こだわらなくてもOK
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アルビノとの違い

白メダカに類似した表現としてアルビノが知られます。
どちらも黒色素胞を欠乏しており、白い体色を持つのが特徴です。

しかし、その発色のメカニズムには微妙な差異があります。
アルビノとは異なり、白メダカは黒色素胞を100%欠乏しているわけではないようです。
鱗や表皮にはないものの、それ以外の部位では持っているようです。
これは「白変種」と呼ばれる変異体で、見た目こそ似るもののアルビノとは全く異なる表現です。
「リューシスティック」と呼ばれることもあります。

ちなみにヒメダカは「黄変種」と呼ばれる変異体です。
熱帯魚では「ゴールデン」と呼ばれることが多い表現です。

黒色素胞を100%欠乏したものがアルビノであり、アルビノは白メダカを表現する遺伝子とは異なる遺伝子により制御されています。

白メダカ

黒色素胞は持ちますが、その中に黒を表現する色素顆粒が入っていません。

鱗や表皮以外には黒い色素が残っているので、目は黒く見えます。

アルビノメダカ

黒色素胞自体を全く持ちません。
(=100%完全欠乏しています。)

全身に黒い色素を持たないため、血液が透けることで目が赤く見えます。

▼こちらも参考


青メダカ、黒メダカとの比較

白メダカ
白メダカ 横見
青メダカ
青メダカ 横見
黒メダカ
黒メダカ 横見

白メダカと青メダカは慣れていないと意外とよく似て見えます。
青メダカは黒色素胞を持つのでグレーのような“若干の黒み”を持ちますが、白メダカにはこれが全く見られない点で区別できます。

特に長い時間をかけた輸送の到着後はどの品種でも色が抜けているため、ぱっと見白メダカに見えることもあるでしょう。
これは黒色素胞を持っている品種であっても、背地反応により色素顆粒が凝集しているためです。
色の濃い容器に入れると次第に拡散し、本来の色彩を表現します。

白メダカはその特性上、黒色の色素顆粒を持ちません。
このため、輸送の前後で体色の変化はほとんどありません。


バリエーション

白メダカの派生系として知られる人気品種をいくつか紹介します。

白ヒカリメダカ

白体色のヒカリメダカです。

ヒカリメダカの中でも基本的な表現の一つで、幹之メダカの登場以前は人気でした。

幹之メダカとは異なる点として、水槽飼育で横見でも楽しめるのが特徴といえるでしょう。

白ダルマメダカ

白体色のダルマメダカです。

ダルマメダカの中でも基本的な表現の一つです。

色分けされて販売される基本体色のダルマメダカは年々流通が少なくなっていますが、ダルマメダカミックスとして販売される個体の中にそれらしい個体が一定数見られます。

紅ほっぺ

白メダカに透明麟の形質を載せたものです。

透明麟になったことによりエラブタが透け、エラの赤い部分がさながら紅色の頬のようであることからこの名前で呼ばれています。

シンプルながら愛らしい魅力を持った品種です。

白幹之メダカ

幹之メダカの白体色品種です。

幹之メダカは基本的に青体色ですが、数多く殖やしていると白体色を持った仔が生まれてくることがたまにあります。
それを固定化したものです。

真っ白な体色に乗る体外光は大変際立ち、観賞価値の高い品種です。

ダイヤモンドダストメダカ

白体色にラメが載る品種です。

真っ白な体色に真っ白なラメが載ることで、非常に見栄えの良さが際立ちます。
白系品種の中でも完成度が高く、人気の品種です。

ブルースターダストメダカからの派生で生じたといわれており、このように青系品種からの派生で白系品種が出現・固定化されることがたびたびあります。

スターダストからダイヤモンドダストへと派生したネーミングも秀逸ですね。

ブルースターダストメダカ

ピンクメダカ&クリームメダカ

ピンクメダカ
クリームメダカ(半ダルマタイプ)

白メダカとかかわりの深い品種として、「ピンク」「クリーム(またはシルキー)」と呼ばれる体色もあります。

ピンクは楊貴妃などに代表される「朱赤系と白の中間形」であり、クリームはヒメダカなどに代表される「黄色系と白との中間形」です。

どちらも淡い色彩が特徴で以前は流通していたものの、近年では見かけなくなりました。

これらは白メダカやヒメダカの中に、たまに混じっていることがあります。
しかし混じりから得られる個体は、品質が高いわけではありません。

ピンクメダカは流通量が非常に少なくなっており、最も入手しやすいものでもヒカリ体型の「秋桜メダカ」程度となります。

秋桜(コスモス)メダカ
ピンク系の中では入手しやすい

青→白へと派生しやすい?

青体色系の品種を数多く殖やしていると、白体色系の仔が生まれてくることがたまにあります。

このため青系品種からの派生で白系品種が作出されることもあり、白幹之やダイヤモンドダストはその代表です。


白メダカ まとめ

白メダカ。

4色あるメダカの基本色の一つで、白系品種の最も基本形となるメダカです。
黒色素顆粒を持たない関係上、色彩の変化が起こりにくいのも特徴です。

名前の通りのシンプルでわかりやすい色彩をしているためか、ビオトープで泳がせるメダカとしても人気の高い品種です。

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投稿者
ほにゃらら sp.

福島県産のワイルド個体。
ロカリティの詳細は残念ながら記録がない模様。
アクアリウム歴はだいたい20年くらい。
「同属内で多様なバリエーション」が好き。若干コレクター気味。
つまりコリドラスや、ミクロソリウムが最高。ということですね。

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