こんにちは、メダカ担当のスズキです(魚ではありません、人間です)。
世の中のメダカブームに乗ってメダカを飼い始めた人も多いのではないでしょうか。
「メダカの教室」は、そんなビギナー向けのなるほどシリーズです。
今回の授業は、初心者にありがちな失敗について。
その失敗、何が原因だったのでしょうか。前編、後編と全2回です。
水槽に入れたらメダカが死んだ
購入した、届いたときは元気だったのに、水槽に入れたとたんに死んでしまった……。
メダカに限らず、水槽飼育ではよくあるケースです。
その原因のほとんどは「水合わせ」にあるといって良いでしょう。
原因:水合わせをしなかった
水槽で飼育する生体は、どんな生き物でも「水合わせ」をする必要があります。
メダカたちがそれまで暮らしていた水質・水温と水槽の水質・水温には基本的に違いがあるものです。
輸送のストレスに、水質・水温の違いが加わることでメダカたちへの負担が大きくなります。
つまり、水合わせは新しい飼育水に少しずつ慣れさせて負担を減らすための作業なのです。
これを行わないとメダカが体調を崩し、病気や死ぬ原因に。
特に夏や冬は水温差が生まれやすくなるため、水合わせは確実に行ってください。
原因:水合わせの方法が間違っている
「水合わせはしたんだけど……」
そんな場合は水合わせのどこかで間違えたかもしれません。
・水道水のカルキ抜きをしなかった
・水温を合わせる時間が短すぎた
・水の入れ替えの回数が少なすぎた
水道水のカルキは、バケツなどにくんだ水を日光に1日当てておくと抜くことができます。
日光が弱い冬、天気の悪い日は2~3日当てると良いでしょう。
水量によっても左右されるため、カルキ抜き剤を使ったほうが時間がかからず確実です。
水合わせの方法はコチラ。メダカの場合、簡易版で大丈夫です。
水換えをしたらメダカが弱った
メダカが暮らしていくためには、飼育に適した水質を維持しなければなりません。水換えをしないままでは食べ残しやフンから発生したアンモニアをはじめとした有害物質がたまっていき、メダカたちが体調を崩す原因に。有機物が多いとコケも発生しがちです。2週間に一度、水槽の3分の1の水をめやすに交換しましょう。
でも、「水換えをしたのにメダカが弱ってしまった……」なぜでしょうか。
原因:水質の急変が起きた
メダカは比較的、水質の変化に強いといわれています。
ただし、これは水槽内が徐々に汚れていく緩やかな変化を前提にしているものと考えてください。
たとえば水換えをしばらく行わなかったからといって、通常は3分の1の量のところを2分の1、水槽の半分の水をかえてしまえば水質の急変にあたります。
メダカのために良かれと思ってやったことが逆効果に……。
こんな失敗も典型的なケースです。
メダカにはきれいな水が良いだろうと思ったんです。
だから水を全部取り換えて、コケも取ってピカピカの水槽にしてあげたのに~。
さぁ新しいお水だよと、ドボンとメダカを入れたら死んでしまった!
原因:水温差が大きかった
夏や冬に起こりやすいのが水温差による失敗です。水合わせと同じように、水換えも飼育水と新しく入れる水の温度を合わせる必要があります。水温差は白点病などの病気や死ぬ原因になります。
特に冬場は水が冷たいだけに、新しく入れる水の温度を上げて水温差をなくすようにしてください。
時間はかかりますが、水を10分間煮沸することでカルキが抜けて、水温も上げることができます。
なお、屋外飼育の場合、秋のうちに水換えを行っておけば冬は足し水で十分といわれています。
原因:カルキが抜けていなかった
水道水を日光に1日当てることでカルキを抜くことができます。
ただし、日光が弱い冬、天気が悪いとカルキが抜けるまでの時間が長くなります。
上で述べましたが、水を10分間煮沸することでカルキを抜くこともできます。
メダカが水面で苦しそうだ
メダカが水面で苦しそうにパクパクしているのは酸素不足、すなわち酸欠の状態を表しています。
特に夏場など水温が高くなるほど生き物は活発になりますが、その分だけ酸素の消費量は大きくなるというわけです。目に見えないバクテリアも、実は酸素を消費しています。
原因:メダカが多すぎる
水槽サイズに対して、メダカの数は適切ですか?人間でもラッシュアワーの電車内はつらいですよね。
もともと群れで泳ぐメダカは過密になっても強いとはいえ、1匹あたり2L程度を確保すると良いでしょう。メダカの数が多いほど酸素の消費量は増えますし、水も汚れやすくなります。
原因:水草が多すぎる
水草は植物の仲間であり、光合成をしない夜間は酸素を消費します。やはり水草の量が多いほど酸素の消費量は増えますし、多すぎる水草はメダカにとって泳ぎにくくストレスに。水草がメダカに絡まって死んでしまうケースもあるようです。光量不足にもなるため、殖えすぎた水草は適度に間引くようにしてください。
まとめ
今回は、初心者にありがちな失敗例について前編をお届けしました。
水合わせ、水換えはアクアリウムにおいての基本作業です。
それでは次の授業をお楽しみに!
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