どうも、ほにゃらら sp.です。
今回のテーマは観賞魚の“終生飼育”と“放流問題”について。
観賞魚を飼育するのであれば、終生飼育はマスト!です。
終生飼育とは
終生飼育とは要するに、「生を終えるまで飼育すること。」
つまり、「飼い始めてから死ぬまでの間、面倒を見ること」を指します。
購入したものにせよ、採集してきたものにせよ、一度飼育を始めた魚は必ず終生飼育に努めなければなりません。
言い換えれば、終生飼育ができない場合はそもそも魚を飼う(買う)べきではない。
……ということになってしまいます。
放流により生じる外来種問題
一度飼育を始めた魚を終生飼育しないということになると、途中で誰かに譲る、または逃がすといったことをしているはずです。
誰かの手に渡るのであればまだ良いのです。
人の管理下を離れ、観賞魚が自然下に放されると良くないことが生じます。
昨今問題になっている外来種とは、もともと人の手により管理されていた生き物が人の手を離れ自然下で暮らすようになったものです。
問題となる外来種の定義
ここで問題とする「外来種」は、次の2点のどちらも満たすものを対象とします。
- 人間の手によって本来移動可能な分布域外に移動された生物およびその子孫である。
※国外、国内は関係ありません。“人の手によって移動されていること”が判断基準です。 - 人間の管理下になく、野生下で暮らしている。
※人の手で適切に飼育管理されているものは問題になりません。
本来分布しない環境の生態系に外来種が加わることで、その地域の生態系に予期せぬトラブルを引き起こすことがあります。
さらに種と環境との組み合わせによっては、在来種の生存をさまざまな形で脅かすような侵略的なふるまいを見せることもあります。
その場合には侵略的外来種として、特に問題視されています。
屋内の水槽で飼育していれば、脱走することはほとんどありませんが、ちょっとした不注意による逸出には十分気を付けましょう。
もちろん、意図的な「放流」は絶対に行わないようお願いします。
非意図的な逸出への対策
屋内飼育の場合
屋内の水槽で飼育している分には、意図なしに観賞魚の逸出が起きることはまずないでしょう。
ただし、関連事項としてご自宅の排水が下水道と浄化槽のどちらでもないタイプの場合は、水草の破片を流してしまわないように注意が必要です。
※下水道や浄化槽があったとしても、大量に流すとつまりなどの別のトラブルを引き起こす可能性があります。
水草の破片を流す際はできるだけネットでこしとり、燃えるゴミとして捨てましょう。
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屋外飼育の場合
屋外で飼育している場合は注意が必要です。
特にメダカは屋外で飼育することが多く、飼育品種の逸出が問題視されています。
近年では第3の外来種として、悪い意味で注目を集めてしまっている側面もあります。
メダカが自然水系に逸出すると大きな問題になり得る上、飼い主としても悲しいものです。
次の4点を守ることで、逸出を防ぎやすくなります。
- 雨ざらしにせず、できるだけ軒下に置く。
※軒下に置くだけで、飼育容器に吹き込む雨の量が大幅に少なくなります。
簡単かつ有効な対策です。 - スポンジなどをクリップではさみ、増水時には水だけがあふれるようにする。
※毛細管現象を利用した逸出対策です。
一定の水位まで増水すると、水だけが繊維を伝って流れ出ます。
この方法ならメダカは流れないので安心です。 - 極端な暴風雨が想定される場合は、屋内にしまう。
※台風直撃レベルの暴風雨が予想される場合は、できるだけ屋内に片づけましょう。 - 鳥や獣による被害が予想される場合、カバーも有効です。
鳥や獣が加えて持ち出すことで、逸出することもあります。
カバーがあると、このような野生生物による逸出の可能性を防げます。
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外来種により引き起こされる問題
では、具体的にその「よくないこと」を掘り下げていきましょう。
外来種により引き起こされる問題としては、主に「捕食」「競合」「交雑」の3つが挙げられます。
捕食による問題
外来種が捕食者として、在来種を食べてしまうことにより生じる問題です。
外来種による悪影響としては最も分かりやすい問題です。
単純に食べられてしまった分だけ、在来種は数を減らしてしまいます。
強靭な体格を持つ肉食魚は、生きるためにはたくさんの餌を必要とします。
大型で肉食性の強い魚が本来生息しない水系に放流されると、たくさんの在来種が犠牲になる可能性があるのです。
草食魚であっても問題で、河川に生える貴重な水草などの食害につながります。
特定外来生物に指定された種として記憶に新しいところでは、「ガーパイク」や「ナイルパーチ」はこの点が危惧され指定されたようです。
本来、これらは水槽で飼育する分には実に魅力的な魚種でした。
しかし、特定外来生物として指定されたことにより、今後はもう流通することはありません。
※規制前から飼育している方は、環境省に飼育許可の申請が必要です。
放流されるようなことがなければ、今もなお私たちの目を楽しませてくれたはずです。
放流があると、このように飼育可能な魚種の選択肢が狭まってしまうのです。
このことから、観賞魚の放流は絶対にしてはなりません。
競合による問題
外来種が在来種の生息環境や餌を奪い合ってしまうことにより生じる問題です。
捕食のように分かりやすい被害がなくとも、他種が生存に必要とする環境のリソース(場所や餌生物など)を一方的に奪い、圧迫することで駆逐してしまいます。
例えばカダヤシやグッピーはその代表例といえるでしょう。
どちらも攻撃性が強い魚種ではありませんが、繁殖力がすさまじいことが知られています。
圧倒的な繁殖力であっという間に数を増やし、環境から在来種を追いやってしまうのです。
競合により追いやられてしまう在来種としては、メダカが有名です。
カダヤシとメダカは好む生息環境が非常に似ています。
メダカも繁殖サイクルは比較的早い部類に入りますが、カダヤシの圧倒的な繁殖サイクルには追いつきません。
このため世代交代の速いカダヤシの方が殖えやすく、いつの間にかカダヤシに占有されてしまうのです。
カダヤシは特定外来種に指定されているため飼育はできませんが、プラティやモーリーといったカダヤシに近縁な卵胎生メダカ類も同様の性質を持っています。
もし野外に放たれると、在来のメダカに対して同じような悪影響を及ぼすことが考えられます。
熱帯性の魚種は耐寒性が低いという点で、本州での定着は難しいかもしれません。
しかし、現に沖縄県など元々温暖な地域や、温泉排水が流れ込む河川ではグッピーの定着が知られています。
グッピーは、水槽内では鮮やかな色彩で目を楽しませてくれる観賞魚です。
しかし、野外に逸出してしまうと生態系に被害を及ぼす可能性のある外来種となってしまいます。
(環境省 生態系被害防止外来種リストに名を連ねています。)
他にも、日本と似た気候に分布する温帯性の魚種は定着リスクが高いといわれています。
このため、絶対に観賞魚を放流してはいけないのです。
交雑による問題
外来種が近縁な在来種と交雑して雑種を作ることにより生じる問題です。
先述の二つに比べると目に見えないので実感しづらい問題ですが、実はこの交雑による問題が最も厄介な問題として知られています。
「捕食」「競合」の問題は計画的に駆除を進めることで解決する場合もありますが、「交雑」の問題は発覚した時点で既に手遅れであることが多いからです。
観賞魚が絡むところでは、国内のタナゴ類の交雑問題は深刻といわれています。
外来種というのは国外・国内は関係なく、人の手により移動させられたもの全てが対象です。
なので国内の魚であっても、本来の分布域外に移動させられたものは全て外来種です。
タナゴ類は元々、ため池や小川などを中心に分布し、移動分散能力が低いために地域特有の遺伝子を持ちやすい特徴があります。
しかし、人為的な放流により本来の分布域外に侵入してしまい、近縁の別種と交雑してしまう懸念が生じています。
この現象は「遺伝子移入(遺伝子汚染)」といわれ、本来その地域に根差していたはずの固有の遺伝子の消失や、純系等の喪失を引き起こすリスクがあります。
例えば、色彩鮮やかなタイリクバラタナゴはタナゴ類の代表的な存在として知られますが、実は古い時代に移入されてきた外来種です。
厳密には、日本産淡水魚ではないのです。
近縁な在来種、ニッポンバラタナゴとの交雑が各地で引き起こされており、今や純系のニッポンバラタナゴが残存する地域はごくわずかしかないともいわれています。
ニッポンバラタナゴが純系か交雑個体かを、外見で判別することは困難です。
確実に判別するためには、遺伝子を確認しなければなりません。
これは、現時点で既に発生している放流行為による弊害といえます。
また、タイリクバラタナゴだけでなく、近年ではその他の大陸系タナゴも一部で人気が出てきています。
これらも魚種自体は大変魅力的なのですが、国内のタナゴ類と近縁なため容易に交雑しうること、温帯性なので耐寒性を持つことから、万が一野外に放たれた場合の影響は計り知れません。
絶対に放流せず、終生飼育で楽しむようにしてください。
適切に飼育されている分には、国産種にはない婚姻色を見せてくれる大変魅力的な観賞魚です。
国産・外国産に関係なく、放流という行為はしてはなりません。
国外のタナゴ類には、国産種にない魅力的な鮮やかな婚姻色を放つものもいます。
水槽内の終生飼育で楽しみましょう。
タナゴ類の他にも、近年人気の改良メダカは人気が増す一方で、放流行為が問題になっています。
こちらも在来のメダカが分布する水系に侵入すると、同種ですので交雑の恐れがあります。
外国からやってきたものを「第1の外来魚」、国内の本来の分布域外からやってきたものを「第2の外来魚」として位置づけ、改良メダカのような観賞用の改良品種が自然環境に放たれたものを「第3の外来魚」として近年位置づけられています。
いずれにせよ、観賞魚の放流は絶対にしてはならないのです。
▼こちらも参考
すべての外来種が問題なのか?
ここで一つ疑問が生じます。
外来種とは、「悪」なのでしょうか?
アクアリストの目を楽しませてくれる熱帯魚だけでなく、普段口にする野菜などの農作物も、元を辿ると実は外来種に行きつくものも多いです。
外来種全てが全て問題なのではありません。
人の手で適切な管理がなされている限り、私たち人間にとって有益な存在です。
外来種が不利益な存在になってしまうのは、適切な管理がなされなくなったとき。
つまり、人間の管理下を離れ、野外に放たれたときに生じます。
外来種は、連れてこられた見知らぬ土地で生き延びようとしているだけです。
決して、悪意を持って在来種を滅ぼそうとしているわけではありません。
ただ、種として生き延びようとするその行動が、在来種に対して「捕食」「競合」「交雑」といった深刻な悪影響を及ぼすことがあり、この点が問題視されています。
そして、この影響の度合いが強いものが先述した「侵略的外来種」と呼ばれます。
外来種は習性に則って生きようと行動しているだけなので、「悪」ではありません。
しかし、時には駆除が必要になる場合もあります。
これらの問題を未然に防ぐための、観賞魚における外来種の逸出対策は「放流しない」こと。
この一点に尽きます。
主要な観賞魚のサイズと寿命
観賞魚を終生飼育するためには、最大でどのぐらいのサイズにまで成長するのかと、おおよその寿命を知っておくことが必要です。
特に大型魚では寿命が10年を超えるものもいます。
長い付き合いになることを意識して、計画立てて飼育しましょう。
魚種 | 最大サイズ(約) | おおよその寿命 | 備考 |
---|---|---|---|
グッピー | オス:3~4cm メス:4~6cm | 1~3年 | 繁殖力が強く、1ペアから100匹以上にまで増えることもあります。 |
プラティ | オス:4~5cm メス:5~6cm | 1~3年 | 繁殖力が強く、1ペアから100匹以上にまで増えることもあります。 |
ネオンテトラ | 4cm | 2~3年 | |
アカヒレ | 4cm | 2~4年 | |
ゼブラダニオ | 5cm | 2~5年 | |
アーリー (小型アフリカンシクリッド) | 15cm | 5~6年 | |
フロントーサ (大型アフリカンシクリッド) | 35cm | 10~15年 | |
エンゼルフィッシュ | 12cm | 5~7年 | |
ディスカス | 18cm | 5~7年 | |
ベタ | 7cm | 2~3年 | |
ドワーフグラミー | 6cm | 2~3年 | |
レインボー・スネークヘッド (小型スネークヘッド) | 15~30cm | 5~6年 | |
レッド・スネークヘッド (大型スネークヘッド) | 80~130cm | 10~20年 | 大型種は1mを超えます。 |
コリドラス | 6~10cm | 3~10年 | ほとんどは6cm前後です。 ロングノーズ種の一部で、10cm程度になる大型種もいます。 |
タイガープレコ (小型プレコ) | 10~15cm | 5~6年 | |
セルフィンプレコ (大型プレコ) | 30~50cm | 10~20年 | 販売サイズは小さいことが多いので注意が必要です。 |
レインボーフィッシュ | 5~8cm | 3~5年 | |
アベニー・パファー (小型淡水フグ) | 3cm | 2~3年 | |
テトラオドン・ファハカ (大型淡水フグ) | 40cm | 5~10年 | 販売サイズは小さいことが多いので注意が必要です。 |
シルバーアロワナ | 100cm | 10~15年 | 最大で1mを超えます。 販売サイズは小さいことが多いので注意が必要です。 |
アジアアロワナ | 100cm | 10~20年 | 最大で1mを超えます。 |
ポリプテルス・セネガルス (上顎系ポリプテルス) | 30cm | 10~15年 | |
ポリプテルス・エンドリケリー (下顎系ポリプテルス) | 70cm | 10~15年 | 販売サイズは小さいことが多いので注意が必要です。 |
ダトニオ | 60cm | 10~20年 | 販売サイズは小さいことが多いので注意が必要です。 |
オスカー | 30cm | 10~20年 | 販売サイズは小さいことが多いので注意が必要です。 |
フラワホーン | 30cm | 4~10年 | |
レッドテール・キャット | 120cm | 15~20年 | 最大で1mを超えます。 販売サイズは小さいことが多いので注意が必要です。 |
ピラルク | 200cm | 15~20年 | 最大で2mを超えます。 販売サイズは小さいことが多いので注意が必要です。 |
気を付けたい魚種
比較的入手しやすく、また小型サイズで販売されていることが多いものの、将来的には大型に育つ魚種をピックアップしました。
いずれも魅力的な熱帯魚ですが、決して生半可な覚悟で飼育してはいけません。
飼育には最大サイズを踏まえ、寿命を迎えるまで飼育できる覚悟を持つ方だけがチャレンジしてください。
……とはいえ、そこまで身構える必要はありません。
人気種であり、飼育ノウハウは充実している部類ですので、大型水槽を用意できる環境であれば比較的容易に飼育できます。
セルフィン・プレコ
水槽内のコケ取りとしてポピュラーな大型プレコです。
東南アジアで養殖された幼魚が多く流通し、販売サイズは10cm未満の個体も多いです。
しかし、最大で50cm近くに成長するため、将来的には90cm水槽での飼育を見越す必要があります。
30cm程度の個体 まだまだ大きくなります。
船の帆に例えられる大きな背ビレが特徴的で、コケや残餌を良く食べることから水槽内ではスカベンチャー(掃除屋)として導入されることが多いです。
反面、草食性が強く水草を食害してしまう点と、最終的には大型になる種である点を十分に認識した上での飼育が必要です。
飼育は容易で、人工飼料にも餌付きやすく十分にエサを与えると成長も早いです。
大きく育った個体は見ごたえがあり、90cm以上の水槽ではコケ取りとして非常に優秀です。
まるでブルトーザーのようにコケを除去してくれる頼もしい存在なので、適切な活躍の場を与えてください。
ヒポ・プレコ
こちらも水槽内のコケ取りとしてポピュラーな大型プレコです。
セルフィンプレコ同様、東南アジアで養殖された幼魚が多く流通し、販売サイズは10cm未満の個体も多いです。
なお養殖段階でさまざまな産地の個体が交雑しているといわれ、原種がわからないことによりさまざまなな名前で流通します。
こちらも最大で50cm近くに成長します。
将来的には90cm水槽での飼育を見越す必要があります。
沖縄県で定着しているプレコは本種であるといわれています。
便利なコケ取り生体として比較的多く流通していますが、本種が大型に成長することは絶対に知っておかなければなりません。
20cm程度なのでまだ倍以上に大きくなります。
残餌やコケを良く食べることから水槽内では大型水槽でのスカベンチャー(掃除屋)として導入されることが多いです。
成長と共に気性が荒くなり、コケをあまり食べなくなる点と、最終的には大型になる種である点を十分に認識した上での飼育が必要です。
大型水槽では迫力のあるサイズに育ちます。
セルフィンプレコに比べるとコケの除去能力に関してはやや落ちますが、網目模様のシックな色彩が魅力的です。
シルバー・アロワナ
アマゾン川に広く生息するアロワナです。
生きた化石・古代魚として知られるアロワナ類の中では最も入手しやすく、アロワナ入門種として幅広く知られています。
よく見かける販売サイズは10cm前後であることが多いものの、最大で1mを超えます。
将来的には120cm以上の超大型水槽での飼育を見越す必要があります。
あと5倍近くは大きくなります。
銀白色を基調とした体色、しなやかな魚体が美しく、アロワナ系入門種として古くからペットフィッシュとして親しまれています。
比較的入手しやすい種ですが、1億年以上前から存在する代表的な古代魚であること、地動説の模式種でもあることなど、学術的にも興味深い種です。
適切な飼育環境を整えられれば、ロマンの詰まった古代魚です。
念入りに飼育計画を立ててから、ぜひ飼育にチャレンジしてみてください。
ポリプテルス・エンドリケリー
大型に成長する下顎系ポリプテルスの代表種です。
東南アジアでブリードされた幼魚がコンスタントに流通し、下顎系ポリプテルスの中では最も入手しやすい種類です。
よくある販売サイズは10cm前後の個体が多いのですが、最大で70cm以上に育ちます。
将来的には90cm以上の水槽での飼育を見越す必要があります。
この時点で既に風格がありますが、さらに倍近くのサイズに成長します。
ポリプテルスはデボン紀に出現した魚といわれ、魚類から両生類への進化途中の姿を今なおとどめている種とされています。まさに、家庭で飼える古代のロマンといえるでしょう。
小離鰭と呼ばれる背ビレが複数存在し、ガノイン鱗と2つの浮袋を有し、エラ呼吸、空気呼吸が共に可能など、通常の淡水魚とは異なる生態が魅力的な種です。
幼魚の内は両生類のような外鰓(がいさい)を持つのも特徴の一つです。
入念な計画を持って、飼育にチャレンジしてみてください。
▼こちらも参考
オスカー
ブラジル、コロンビア、ペルー原産の大型シクリッドです。
褐色の体色と赤い模様が美しく、いくつかの改良品種が作出されています。レッド・オスカーはその一品種です。
比較的入手しやすく、販売サイズは10cm以下であることも多いのですが、最終的には30cm以上に成長します。
遊泳力もあるので、見た目よりも広い水槽を必要とします。
将来的には90cm以上の水槽を見越す必要があります。
体長20cm程度の個体です。もう一回り大きく成長します。
オスカーは古くから親しまれてきた南米産大型シクリッドの代表種です。
いわゆる大型魚といわれるグループの中でも比較的頭が良いらしく、人によく慣れることも知られています。ペットフィッシュとしても、人気の高い種です。
大型魚では苦労しがちな餌付けに関しても、オスカーは比較的人工飼料にも餌付きやすい傾向があります。
模様に地域差や個体差が見られるため、コレクション性が高い点も魅力の1つです。
シクリッド類らしく気が荒いため、口に入るサイズの種との混泳は不可能です。
混泳に関してはトラブルを起こしやすいので、安心して飼育したい場合は単独飼育が良いでしょう。
レッドテール・キャット
ブラジル、アマゾン川原産のナマズの仲間です。
大型ナマズの代表的種として人気の種です。
10cm前後のベビーサイズが比較的多く流通していますが、最大サイズは1mを優に超えます。まさに怪魚。
最大サイズでは120cm水槽でも間に合わず、特注サイズの水槽を将来的には視野に入れる必要があります。
十分に計画性を持って飼育に臨みましょう。
1mは優に超えます。
極めて大きく成長するので、飼育の際は相応の計画性が必要です。
飼育者にも良く慣れ、飼育が容易なことから大型ナマズの入門種として人気があります。
ナマズらしい大きな口に長いヒゲ、愛嬌のある目、その名の通りよく目立つ赤い尾ビレが魅力的です。
なによりアマゾンの怪魚を自宅で観賞が楽しめるのは、最大のロマンとも言えるでしょう!
相応に手はかかりますが、きちんと飼育できれば自慢できます。
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ピラルク
アマゾン川原産の世界最大の淡水魚です。
自然下では4m以上の個体も記録されており、飼育下でも2mに達しうる超大型魚として知られます。
本種の飼育は多くのアクアリストの憧れです。
一方で、それだけのビッグサイズに育つのですから、その飼育には十分な設備と覚悟が必要です。
現在では野生個体は減少し、ブリード個体が流通しています。
2mは優に超えます。
ピラルクは1億年以上前から姿をかえずに生きてきた、アロワナに近縁な1属1種の淡水魚です。
現地の言葉で“ピラルク”は赤い魚を意味し、幼魚のうちは銀褐色の体色ですが、成長と共に下半身に赤味を帯びて独特の光沢と相まって非常に迫力ある姿になります。
悠々と泳ぎエサを丸呑みにするダイナミックな捕食行動や、水面に上がり大きな音をたてて呼吸する成魚の姿は圧巻です。
本種は飼育設備を維持管理するだけでも、相当な労力がかかるはずです。
大型個体を適切な環境で飼育できているのなら、それだけトップレベルのアクアリストを名乗れることでしょう。
どうしても飼いきれなくなったら
日本観賞魚振興事業協同組合 に相談してみましょう。
ただし、引き取りはあくまでも最終手段です。
まずは知人など飼ってくれそうな人に相談してください。
その上で、どうしても引き取り手が見つからない場合、以下のリンクから相談すると良いでしょう。
※チャームでは生体の引き取りを行っておりません。ご注意ください。
観賞魚を放流してはいけない理由 まとめ
要するにこれだけは覚えよう
観賞魚の放流は、どんな魚でもダメ。
最後まで飼育しましょう。
日本に生息していない魚の生態や行動を直に観察できる機会は、実はとっても貴重です。
しかしルールを守らないと、飼育できる魚種の選択肢が狭まってしまいます。
この素晴らしい趣味を次世代にもつなげるべく、ルールを守って飼育しましょう!
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