植物が育つためには光合成をしなければなりません。光合成には二酸化炭素(以下、CO2)も関わってきます。水草ももちろん植物なのでCO2を添加してあげると本来の色味・成長をしてくれます。それと同時にやっかいなことも……。この記事ではCO2添加のメリット・デメリットをご紹介していきます。
水草が元気に育つ環境って?
ズバリ「バランス」です。
・光量
・栄養分
・二酸化炭素
・水温
・適した水質
この条件がバランスよく整うと水草は綺麗に元気よく育ってくれます。逆に、このうちのどれか1つでも大きく乱れると水槽は調子を崩してしまうことになるのです。
今回は「CO2」をチェックしていきましょう。
どうして水草水槽でCO2は必要?
アクアリウムの専門ショップで見かけるきれいな水草レイアウト水槽は、多くがCO2を添加して育てられています。CO2添加なしでも水草を育成することは可能ですが、水草によっては熱帯魚が作り出すCO2だけでは光合成があまり促されず、うまく育成できない種類が多くあります。CO2を添加すれば水草が驚異的なスピードで成長、難しい水草も簡単に育つようになります!より元気に水草が育つ水草水槽を目指すなら、CO2を添加して水草を育成してみましょう。
CO2添加あり・CO2添加なしの比較動画もあるのでぜひご覧ください。
CO2を添加するにはどうすればいい?
主に機材を利用してCO2を水中に溶け込ませます。CO2を添加にはいくつかの方法があり、主な添加方式は以下の5種類です。
発酵式:酵母や重曹を使用してCO2を自然発生させて添加
自然溶解方式:CO2を入れた筒から水槽内へ溶け込ませる
タブレット・リキッド式:CO2タブレットを使用
強制添加方式:CO2ボンベを使用して拡散器で水槽内に添加
化学反応式:クエン酸と重曹の化学反応を利用してCO2を発生させて添加
発酵式
安価で始められます。添加装置をDIYすることもできるので、得意な方は自作してもいいでしょう。ただし、添加量が安定せず、特に冬季が不安定です。
自然溶解方式
安価で初めてのCO2導入にオススメ。自然に溶け込むので添加し過ぎる心配はありませんが、容器が水槽内で目立ってしまうのが弱点。
タブレット・リキッド式
CO2の効果を実感するための体験版としてオススメ。CO2添加装置を設置できない小型水槽やボトルアクアに最適です。
強制添加方式
CO2添加の方式では最も一般的。電磁弁を使うことでタイマー制御も可能です。照明の点灯時だけCO2を添加することができます。初期費用とランニングコストがネックですが、安定した量のCO2を添加できます。
化学反応式
ボンべに比べ、ランニングコストがかからず安定的にCO2を添加できます。現時点ではまだまだ製品が少ないながら、CO2添加の最大のネックであったボンベ交換を過去のものにする、常識を覆しかねないポテンシャルを秘めています。
化学反応式CO2添加のご紹介
この中で確実かつ最もポピュラーなのが、写真のようなCO2ボンベを使用した強制添加方式です。
CO2を添加するメリットとデメリット
CO2を添加するメリット
水草本来の成長能力を発揮させることができる
育てられる水草の種類が増える(特に前景草)
コケが生えにくくなる
1つめは前述したとおり、水草をよりイキイキと育てられること。
2つめのCO2添加するとことで育てられる代表種は以下の通りです。前景草を絨毯のようにしたいのならば、CO2添加は欠かせません。
3.コケが生えにくくなる
光量が強くてもCO2がなければ、水草は十分に光合成を行うことができません。
光合成できずに余った養分はコケに吸収され、コケが増えてしまいます。しかし、CO2を添加することで水草が積極的に光合成できるようになり、リン酸の消費が多くなります。結果、コケに回る養分が少なくなって、コケの発生を抑えやすいというわけです。
CO2を添加するデメリット
コストがかかる
コストがかかる
CO2機器は周辺機器も含め、初期費用が特にかかります。導入費用としては約一万円から。ランニングコストはボンベの交換、周辺部品の劣化による交換などです。使用状況により、その額は変動します。
強制添加方式のCO2添加装置のセット方法を解説した動画もあります!
何をそろえればいいか分からない!という方は、CO2添加用品のフルセットを検討してみてください。
表でまとめてみた
さまざまなCO2添加方法・装置をご紹介してきましたが、結局自分に合いそうなCO2添加方法はどれなの?とお考えの方のために、一覧表にまとめました。ぜひご参考にしてみてください。
電磁弁とタイマーの紹介
強制添加方式・化学反応式は、タイマーと連携させた自動添加が便利です。また、電磁弁を使えばOC2添加の際毎日バルブを開閉したり、細かな添加量を調整したりする煩わしさから解放されます。
発生する熱を最小限に抑えた電磁弁です。
タイマーと接続してCO2添加を自動制御することができます。水草水槽やカルシウムリアクターのCO2制御にぜひご利用ください。
電気機器のスイッチを自動で何回も入/切できるタイマーです。一度セットすれば毎日くりかえします。トラッキング防止プラグの採用で安心。一目で確認できる通電確認用LEDランプ付き。
まとめ
最後までご覧いただきありがとうございました。CO2を添加することで、水草をより元気に育てられるだけでなく、育成できる種類のバリエーションも増えます。ハードルが少し高いように思えますが、その効果は絶大です。ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか?
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