おうちのウーパールーパーの様子がいつもと違うと、なんで?もしかして病気?どうしよう……と不安になることがあるかと思います。そんな時は焦らず、まずは原因を見つけることが大切です。
ここには病気以外の体調不良や気になる行動も記載したので、手助けになれば幸いです。
ウーパールーパーの寿命
ウーパールーパーの寿命は飼育下で5~8年程度、野生で10~15年程度といわれており、水温や水質の管理を適切に行うことで、10年以上生きること十分にあります。
実際に海外の水族館では25年生きたという記録もあります。
ウーパールーパーの病気
ぷかぷか病
普段は水底でじっとしていたり泳ぎ回っていたりするウーパールーパーですが、この病気にかかると水面に名前の通り、ぷかぷかと浮いてきてしまいます。平衡を保って浮いている分には軽度です。しかし徐々に左右に傾き始め、完全にひっくり返ってしまうと餌が食べられなくなり、助かる可能性が低くなってしまいます。
原因
腸や胃にガスがたまってしまうことが原因です。ぷかぷか病は人工飼料の摂食が大抵の原因といわれています。
対処法
人工飼料を与えることを中止しましょう。可能であれば絶食、まだ小さいウーパールーパーの場合は、生エサや冷凍赤虫などを与えるのが良いです。
腹水病
体内に水が溜まってしまう病気です。
だんだんと腹部を中心に体が膨れていき、水底から浮き上がってこない、食欲がなくなるなどの症状が出ます。そのまま衰弱してしまうこともあるため注意が必要です。
原因
内臓疾患、体腔内の腫瘍、感染症、栄養不足、老年期
対処法
注射器で腹水を抜く、もしくは投薬での治療となります。
いずれも素人には難しく動物病院での処置をおすすめします。
両生類を診察する動物病院は少ないため、事前にお近くの動物病院を調べておくことが重要です。
水カビ病
ふわふわとした白い綿のようなものがつく病気です。特に赤枠で囲んだエラ・指先・尻尾は発症しやすいとされています。
原因
水質悪化、ウーパールーパーの免疫力の低下、スレ傷
対処法
・こまめな水換え
1回の水換えは全水量の1/3を目安として行いましょう。水合わせなしですべての水を交換することは、かえってウーパールーパーの負担になってしまうため控えるようにしてください。
・塩浴
症状の出ている個体を別の容器に移して行ってください。
おすすめは0.2%の塩浴から始めて、様子を見ながら少しずつ塩濃度をあげていき、0.5%でとどめることです。
ウーパールーパーの細胞塩濃度は0.65%のため何があっても0.65%以上の塩浴はしないようにしましょう。ウーパールーパーから水分が抜けてしわしわになってしまいます。
・体表を傷つけない
水カビ病はスレ傷から感染することが多く、特にスレやすいエラや指先、尻尾は発症しやすいです。
レイアウトにぶつかったり、泳いでいるうちにこすってたりして傷ついてしまうことがあるため、再発防止のためにレイアウトを見直しましょう。
尾腐れ病
鑑賞魚によくみられる病気で、尻尾が溶けてしまう細菌性の病気です。ウーパールーパーは水質悪化により体が溶けてしまうことがありますが、尻尾が溶けている場合は尾腐れ病である可能性があります。
原因
水質悪化による細菌の繁殖、水温変化による免疫力の低下
対処法
・こまめな水換え
・塩浴
※ウーパールーパーの負担になるため長期間の塩浴は控えてください。
水換えと塩浴でよくならない場合
・ウーパールーパーの診察を行っている動物病院での処置
溶けてしまった尻尾は、適切に対処することで尻尾は再生する可能性があります。
根気強く治してあげましょう。
ウーパールーパーの病気発生の主な原因は、水が汚れて不潔な環境になってしまうことです。
フィルター等を駆使して適切な飼育環境を整えてあげてください。
以下の記事に詳しい飼育方法が記載されています。
ケガ
出血を伴うケガ
水槽のレイアウトにぶつかったり多頭飼育の場合は共食いであったり、出血をすることがあります。ウーパールーパーは再生能力が高く、手足を嚙まれて欠損しても個体差はありますが、約3か月程度で再生します。
原因
・共食い
ウーパールーパーは動くものを餌として認識します。そのため、自分の視界で動いたものが餌でなくても反射的に食いついてしまいます。さらに視力も非常に悪く、餌かそうでないかの判別ができないことも共食いの原因の1つです。
・レイアウト
とがった岩や流木、欠けた陶器をレイアウトとして使用しているとウーパールーパーがぶつかり、ケガをすることがあります。
対処法
多頭飼いの場合はケガをした個体を隔離します。感染症にかからないようにこまめに水換えをして、自然治癒を促すために食いつきの良い生エサなどを与えてください。
再生したときに指の本数が少ない場合や奇形で再生されることもありますが、変わらずに愛してあげてください。また、再発防止としてケガの原因を取り除いてあげることが大切です。
寄生虫によるかきむしり
寄生虫がエラに寄生するとウーパールーパーは、その違和感やかゆみから自らエラをかきむしってしまうことがあります。ひどいときは、出血に至ることも……
原因
エラに寄生虫(多くの場合はイカリムシ)が寄生
対処法
・水槽リセット
水換えだけではイカリムシを完全に除去することは難しく、除去したつもりでも卵や幼体が残っている可能性があります。
・体表からの除去
ウーパールーパーの体表に寄生虫が確認できた場合は、ピンセットなどを用いて除去するのも手です。ピンセットなどで摘出する際は、出血を伴う可能性が高いため慎重に行いましょう。
ただし、出血によるショックを起こす可能性や摘出部位からの細菌感染の可能性があるため、動物病院に行くことをおすすめします。
イカリムシは水草や小赤(エサ用金魚)から持ち込まれることが多いです。
特に生エサはウーパールーパーの食欲を刺激する魅力的な餌ですが、病気を持ち込むリスクもあります。与える際には生エサの健康状態を確認し、トリートメントを行いましょう。
その他の体調不調
粘膜はがれ
ウーパールーパーは環境の変化に敏感です。水温変化や水質悪化によるストレス、またはケガによって粘膜が剝がれてしまうことがあります。体表にある白いふわふわとしたものが剥がれた粘液です。
水カビ病と間違えてしまう方もいらっしゃいますが、水カビ病はエラや四肢がなりやすいため白いふわふわがついた部位をよく観察して判断しましょう。
原因
水質悪化や環境変化によるストレス、ケガ
対処法
まずは水換え、ひどい場合は塩浴(塩濃度を0.2%から様子を見つつ、0.5%にすることをおすすめします。0.65%以上にはしないように気をつけてください。)
食欲がない
普段、たくさん食べてくれるだけに食欲がないと心配になってしまいますよね。ウーパールーパーの体調不良で一番分かりやすいのは食欲の低下です。餌をあげるときに元気に食べているかなど、体調チェックをしてあげてください。
原因
病気、水質悪化
対処法
・病気の場合
餌を消化するエネルギーを病気を治すエネルギーに使っていると考えられます。
まずは、病気を治しましょう。
・水質悪化の場合
水換えをこまめに行い、食べ残した餌を除去しましょう。
気になる行動
餌を吐き出す
餌を吐き出す原因は以下のことが挙げられます。
食べ過ぎ
餌の量を調節してみてください。
餌を与えすぎて吐き癖がついてしまっている可能性があるため、パクっと食べる姿を見ていると沢山あげたくなる気持ちは痛いほどわかりますが、こらえましょう。
餌が好みじゃない
ウーパールーパーは味覚をもつといわれており、個体によって餌の好き嫌いがあります。餌の味と硬さから飲み込むか吐き出すかを決めているようで、生エサに慣れている個体は人工飼料への切り替えの際に吐き出すことがあります。また、以前から人工飼料を与えていても、生エサを与えると人工飼料を不味いと感じて吐き出してしまうことがあるようです。
なんともわがままな話ですが、ウーパールーパーは絶食に強いためお腹がすいた頃を見計らってあげてみましょう。
暴れる
ウーパールーパーは個体ごとに個性があり、非常に活発な子もいるため一概に病気や体調不良とはいえません。しかし、普段はおとなしいのに突然暴れだしたときは、何かに驚いたもしくは、体の痛みやかゆみなどの違和感を感じている可能性があります。
原因
病気、環境変化
対処法
・病気の場合
ケガや水カビ病で呼吸困難になっている可能性、または寄生虫に寄生されている可能性が考えられます。ウーパールーパーの体表に異変がないか見てみましょう。
・環境変化の場合
水換えやレイアウトを変えた際にびっくりして暴れた可能性が考えられます。新しいものが来て興奮状態になっているため、何に驚いたか分かった際には取り除いてあげてください。
まとめ
自分の大切なウーパールーパーがいつもと違うと心配になってしまいますよね。その時に焦ってむやみな薬浴や急な水換えをすると、かえってウーパールーパーに負担をかけてしまうこともあります。
万が一、ウーパールーパーの異変に気づいた際には、この記事を参考にしていただけると幸いです。
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