アクアリストの皆さーん!今日も元気にエビヤドリモを抱卵と間違えてドキッとしていますかー?
皆さんの素朴な悩みを、その道のスペシャリストである「チャーム先生」にズバッと解決してもらいましょう。
ヤマトヌマエビが飛び出す
皆さんは朝起きたら飼っているエビが水槽から飛び出して息絶えていたなんて辛い経験をしたことはありませんか。ミナミヌマエビを飼っている時はそんなことはなかったのに、ヤマトヌマエビを導入した途端に逃げる逃げる。え、ちょっと何でそんなに出て行こうとするの?この水槽の何が気に入らないの?死ぬ気か?
飼っているヤマトヌマエビの暴挙、黙って見過ごすわけにはいきません。そんな時はチャーム先生に聞いてみましょう。
チャーム先生!ヤマトヌマエビとミナミヌマエビを同じ水槽で飼ってるんですが、ヤマトヌマエビだけが飛び出しちゃいます!助けて!
ヤマトヌマエビは陸上の歩行能力がなまら高いからエアチューブやコードを登って水槽から出っちゃうんだよね。水位を下げて隙間なくフタするしかないっしょ。
ヤマトヌマエビの歩行能力
ミナミヌマエビに比べてヤマトヌマエビ、トゲナシヌマエビは歩行能力が高く、湿ったものの上であれば積極的に歩いて移動しようとします。
charmのストック水槽で、ヤマトヌマエビとミナミヌマエビを網ですくって観察をしたところ、すくわれたままオロオロしているミナミヌマエビに比べて、ヤマトヌマエビは躊躇なく網を登り始め、あれよあれよと脱走していきました。
ヤマトヌマエビはその恐ろしい歩行能力をもって、活動的になる夜間に水槽から外に出ているヒーターのコードやエアーチューブ、フィルターなどを登って水槽外に逃げ出してしまうのです。ちなみにヤマトヌマエビよりも一回り小さいトゲナシヌマエビも、同様によじ登って逃げ出してしまうことがあります。
ヤマトヌマエビの脱走対策
それではヤマトヌマエビの脱走対策としてはどんなことが有効なのでしょうか。
水位を下げる
まず、当然ですが水位を下げることで飛び出しのリスクを軽減させます。水面から水槽の上部まで距離があればあるほど飛び跳ねての脱走や這い出るリスクも軽減されます。ただ、やつらの歩行能力をなめてはいけません。結構な距離を伝ってよじ登ることが可能であるということは忘れてはいけません。
隙間なくふたをする
これを防ぐには水槽にふたをし、わずかな隙間でもふさいでおくしかありません。切りかけのあるガラスフタは切りかけの部分からエアチューブなどを伝って逃げて行ってしまいます。そのため切りかけのあるガラスフタを使用する際は切りかけの部分にサランラップなどを貼って隙間を埋めておくことが大切です。物理的に逃げ道を遮断すること。一番の対策方法です。
魚との混泳をしない
魚との混泳がなぜ飛び出しにつながるのかと言いますと、魚との混泳をすることで水槽内でヤマトヌマエビが魚に追い回される場面が増えます。魚に追われたエビは必死に逃げ回り、普段近寄らない水槽上部に追いやられます。追いやられたエビは足場を求めて水面付近のコードにつかまります。そこにさらに追い打ちをかけるように魚がつついてくると、驚いて水上に飛び出すか、そのままコードを登って脱走してしまうのです。追いつめられると普段しない行動に走ってしまうため、ヤマトヌマエビを追い詰めるような混泳はお勧めしません。
フランジを付ける
フランジ付き水槽
魚の飛び出しや地震対策でフランジが付いた水槽がアクロシリーズにあります。フランジ付き水槽+フタという組み合わせで心配な隙間を埋めることが可能となります。
各サイズ取りそろえておりますので、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか?
後付けフランジ
フランジを後付けすることも可能なんです。
痒い所に手が届く商品づくりに余念がないGEXの商品「アクアフランジ」シリーズはまさに飛び出し防止対策にもってこいの商品です。通常のオールガラス水槽にフランジを付けることで飛び出し防止にもなり、ガラスフタの隙間も埋めてくれる非常に頼もしい商品です。
デフォルトでフランジがついている水槽を選ぶという手もありますが、水槽の掃除の際などはフランジが取り外しできた方が便利かもしれません。
水流・エアレーションを弱める
飛び出し対策としてフィルターの水流やエアレーションによる水流を弱めるということも効果的です。基本的に水槽の中が平和であればヤマトヌマエビたちも水槽の中でのんびりと暮らしてくれます。
ただ、水流が強いとその水流に負けまいと流れに逆らって全力で泳いだ結果、そのまま水面に飛び出してしまったり、水槽上方のコードやエアチューブにつかまりよじ登って脱走してしまうのです。
魚との混泳もそうですが、ヤマトヌマエビ自身が必死に泳ぐ必要のある環境は、脱走を引き起こす要因にもなるのです。
まとめ
エビの飛び出し対策はいかでしたか?あの手この手でエビの脱走を食い止めて平和な水槽を維持してくださいね。
エビチャーム先生プロフィール
今日のチャーム先生はエビ一筋のエビ野郎、環境の変化に敏感という繊細な一面もあるアクアリスト先生です。北海道から移入分布したウチダザリガニ的なワイルド個体。時々ぽろっと出てしまう北海道弁にほんわかする生徒続出です。
好きなエビはフィッシュボーン・シュリンプなどのハイブリッドシュリンプ系なんだとか。
物腰柔らかなエビ野郎。それがエビチャーム先生です。
コメント